体温を上げることで手足の温度を上げることが可能となり、そのことが手足の血流を回復させることになる。このためには、たとえば電極によって身体を温めるなど、かなり多くの努力を要求される。ジョン・カステラーニ氏とその仲間たちは、電極で温められる表面面積を少なくし、前腕に装着し温めるブレスレッド型のデバイスを開発した。デバイスそのものがバッテリーにつながることから、持ち運びが可能となる。
カステラーニ氏は、デバイスが指先の温度を高め、摂氏0.5度の下で失われる微細な手の働きが、手袋や保温装置がない場合よりも50%低くなったと主張する。そうしたもとで指の力と柔軟性は90%改善した。実験参加者が実施した課題の詳細は明らかにされていない。
今後、研究者らはデバイスを改良し、より簡素化をはかる予定で、そのことから極寒で4時間、快適な手の温度が維持されるようになる。