週末のモスクワで悲劇 プールに30キロのドライアイスで3人死亡 SNSが激震

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先週末、モスクワで起きた怪事件にロシアのSNSは非難が殺到し、パンク状態に陥った。美人インスタグラマーとして有名なエカテリーナ・ディデンコさん(29)は自身の誕生日パーティーをサウナ施設で開いたが、その際、約30キロのドライアイスをプールに投げ込んだ。たちまちプールは白い煙に覆われ、エカテリーナさんらはその様子を楽しんでいたが、彼女の夫ヴァレンチンさんを含む数人が二酸化炭素による酸欠で死亡した。この悲劇を受けて、ロシアのSNS上では同情的なものから攻撃的ものに至るまで、両極端なコメントがあふれている。

エカテリーナさんは薬剤師で、100万人以上のフォロワーを持つ有名なインスタグラマー。自身のアカウントでは、薬局でどの薬を買えば安く上がるのか詳しく紹介している。

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Публикация от Я Катя, аптечный РЕВИЗОРРО (@didenko.katerina)


楽しいはずの誕生日パーティーで一体何が?

2月28日、エカテリーナさんはモスクワのサウナで29歳の誕生日を祝った。エカテリーナさんの誕生日パーティには約18人の客が参加していた。パーティの最中、参加者のうち2人がおよそ30キロものドライアイスをサウナのプールに投げ込んだ。なぜこんな事態になったのかは、現時点では明らかにされていない。

ドライアイスは二酸化炭素を固体化しているため、水にいれると、たちまち二酸化炭素ガスを含む白い煙が発生する。高濃度の二酸化炭素ガスは意識不明や、酸欠による窒息死を引き起こすことがある。そしてエカテリーナさんの誕生日パーティで事実それが起きたのだった。

公開された動画では、エカテリーナさんらが防護服と保護メガネを着用し、プールにドライアイスを投げ込む様子を撮影している。

そして白い煙に覆われたプールに客の3人が飛び込んだ。うち2人はプールで意識を失い、溺死。あとの1人はエカテリーナさんの夫、ヴァレンチンさんで、搬送された先の集中治療室で亡くなった。この他にも数人が二酸化炭素中毒を起こしている。


この事件に関するネットの反応

毎日どこかで事件が起きてだれかが亡くなっているが、人々がいちいちそれに反応を示しているわけではない。この紛れもなく悲劇的な事件が他と異なるのは、インターネット上で様々な反応がなされた点だ。

エカテリーナさんは、自身のインスタグラム・アカウントに、亡くなった人の事に関するいくつかのストーリーを投稿し、その中でフォロワーに心理カウンセラーとのコンタクトを取る方法を尋ねていた。それを見た多くのフォロワーは、夫や友人の死に対す彼女の反応が間違っていることに気が付いた。さらにエカテリーナさんは、これらストーリーで顔や肌が美しく見せるフィルター機能を使用していたことで非難された。

「ご主人が亡くなっても、フィルター機能をつかってストーリーを続けないといけないってどういうこと? フォロワーに肌荒れがわかっちゃったら困るって思ったわけ?!」

​また、薬理学の専門家であるはずのエカテリーナさんが、ドライアイスの危険な特性を知らなかった点も痛烈な批判の的になった。彼女は薬理学の学位を持っているのだ。

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バイカル湖に張った氷が割れてロシア人旅行者が転落 「水浴」の様子を撮影
「医薬品の専門家で、化学物質には詳しいはずなのに、どうしてこんな事態になると分かってなかったんだ?」

一方、この件についてSNSに投稿されたものの中には、この事件に関するコメントを見ないようにとアドバイスするものもあった。

「彼女のインスタグラムを見るんじゃない(中略)。コメント欄は地獄状態、『お前が悪い』だと非難する投稿にあふれている。共感が全く欠如するために苦しみがより増してしまうという私たちのメンタリティーはよくよく知っている。だがそれにしてもあまりに醜悪だ。」 

「私たちは一体何について議論しているのか? エカテリーナさんはダーウィン賞ものだと喜んで書いている悪党の大部分は、昨日まで密閉空間でドライアイスを水の中に入れてはいけなかったことを知らなかったじゃないか」

ダーウィン賞とは、ネット上のブラックユーモア賞。最も愚かな状況で自らの劣った遺伝子を抹消し、人類の進化、自然淘汰に貢献した人に与えられる。

あるツィッターのユーザーは、今朝、テレビのスイッチをひねって仰天したと告白している。人気ショーの画面には事件の当の本人のディデンコさんが美しい姿で出演していたからだ。

「夫を亡くし、悲しみに打ちひしがれているブロガー、ディデンコが今朝のTVのマラホフのショーに出演してる。おとといよね、彼女の旦那さん、死んだの。私、もうなんだが、わけがわからなくなってきたわ。」

サウナの職員はドライアイスの危険性について警告したものの、その使用は禁止しなかったとことがわかっている。ロシア捜査委員会は本件を過失致死傷害の刑事事件として立件した。

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