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新型コロナウイルス
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レアなケース:日本のコロナとの戦いは他の国と何が違うのか?そしてどこでつまずいたのか?

© REUTERS / Edgard Garridoマスク
マスク - Sputnik 日本
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新型コロナウイルスの蔓延は多くの国にとってリトマス試験紙となった。公衆衛生のシステムから、予期しない驚異に対していかに早く効果的に対応できるかまで、様々な特性を確かめる機会になったと言えよう。日本の感染者数は長い間、世界を驚かせてきた。一般市民から見れば、この感染者数の少なさは、東京五輪を延期させたくないがために、わざと感染者数を抑えているというのが最も単純な説だった。

スプートニクの東京特派員は、感染者数が少なかった主要な理由は、日本が数字を操作しているからではなく、日本人の文化的特徴やメンタリティにあると考えている。そしてこれらの特徴によって、なぜ最近になって感染のペースが上がっていったのか、経過を振り返りながら分析してみたい。


最初は楽観的だった

新型コロナウイルスCOVID-19が発生した中国を除けば、日本はタイに次いで、感染者が発見された二番目の国だった。これは1月16日のことで、その段階では、このウイルスがグローバルな規模で世界を脅かすことになるとはほとんどの人が予想していなかった。しかし1月末には、いくつかの海外メディアが、ウイルスの蔓延が東京五輪の中止を引き起こすのではないかという大胆な予想をしていた。しかしこの段階で多くのジャーナリストや専門家らは、五輪中止などということは何の根拠もない煽りだと考えていた。

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日本人は新型コロナ感染者が国内で出たことに、即座に反応した。医療用マスクは売り切れとなり、そのために、ほとんど全ての日本人が外出の際には「武装」して出かけていた。

2月、クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に乗船していた人の帰宅の際、感染が広がっていたことがわかった。しかし全体的な感染者数は、他国に比べるとそれほどの数ではなかった。

2月26日、安倍晋三首相は、ここ2週間がウイルス対策の重要な正念場だと述べ、学校の一時的な閉鎖について言及し、大規模なイベントを開催しないように呼び掛けた。この首相の発言の後、都内の街角では人が急にいなくなった。それは外国人観光客が減ったからというだけではなく、日本人自身も用がなければ家から出なくなったからである。普段の休日なら人気のカフェやレストランには行列に並ばなければ入れないが、この時は、まるで東京の町全体が自分一人のもののように感じられたほどである。都内を脱出して観光する際も、出発前日に普通にホテルを予約できるほどだった。普段の観光客の多さからすれば考えられない。


ウイルスとの戦いで、日本が他国と異なっていた点は?

日本人の意識の高さは、特に若者たちが、外出はせず、人との距離を保つようにとの政府の要請を無視し、その結果について意識できなかった欧米に比べると、実に驚くべきものだ。欧米では、カフェで座っておしゃべりするだけでなく、挨拶のキスさえやめられない人が多かった。日本はもちろん挨拶としてお辞儀をするわけだが、これがヨーロッパ風のハグや握手に比べて、そこまで「危険」ではないことは明白である。

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しかし日本のケースは韓国に比べても驚くべきものである。韓国はかつてSARSの脅威にさらされた。それ故に、こういった危機的なケースに対処する経験が豊富なはずだが、驚異的な感染の広がりを未然に防ぐことはできなかった。それなら日本は、なぜこんなにも長く、感染のペースを緩慢に保つことができたのか?

もちろん原因の一つは、疑いなく、感染の有無の検査の少なさである。しかし、米国やヨーロッパの病院のベッドが感染者で埋まっている現状を考えると、もし実際に感染者が多いのならそれを隠すことは不可能である。実際、武漢では実態隠しの試みが行われたが、かなり早い段階でそのプランは崩壊した。それなら日本の秘策とは何なのだろうか?

一つには、日本人は、清潔さを保つことにかけては外国人に比べて非常に熱心である。こういう潔癖とも言える姿勢は、子どもの頃から身についているものであり、どんなウイルスやバクテリアに対しても、非常に注意深く対処している。

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日常生活においても、テレビでは常に衛生用品のCMが流れ、店では、その品数の豊富さと、商品のクリエイティブさには驚かされる。新型コロナウイルスが話題になり始めた時、すでに日本の施設では、入り口にアルコール消毒液が設置され、中に入る人に使用が義務付けられていた。

このような潔癖性という日本人の特徴から、二つ目の理由が導き出される。それはマスクをする習慣で、これはすでに長いこと日本に存在している。日本では病気をしても、それは仕事に行かないという正当な理由にはならない。病気になればマスクをしてオフィスに行く。他の人にうつさないためだ。

三番目の理由としては度重なる自然災害のために、当局の指示を聞き、危機的な状況のときに何をどうすればよいか分かっているということだ。日本人の、予期しない危機への準備レベルというのは、2019年に上陸した、ここ60年間で最も驚異的だった台風19号ハギビスの件でも明らかになった。巨大な損失は避けられなかったが、それでも、当局と住民との間の相互作用がなければ、台風被害はもっとひどいものになっていたであろう。そして、他人との距離感を保つことは、日本社会において当たり前になっていることも指摘しておきたい。


どこでつまずいてしまったのか?

およそ2週間前、安倍首相はコロナウイルス拡大防止の国民の協力に対して感謝を述べ、政府の専門家によれば、取られた対策はウイルス拡大防止に効果があったと話した。しかしこの記者会見での発言は、重要な誤りとなってしまったようだ。

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東京の街には再び人があふれ、人々は徐々にいつもの生活を取り戻し始めた。博物館や学校、テーマパークなどは閉まったままだったが、人々はよりリラックスした緊張感のない状態で行動するようになった。

そして桜が開花した時、日本の大多数の人々は伝統的な楽しみである花見を拒否しようとはしなかった。結果、3月21日と22日、街の公園では、お花見を楽しむ人の姿が散見され、これが感染テンポの拡大につながったことは疑いがない。

すでに4月1日の段階で、感染者数は2000人を超えた。東京はついに北海道を追い抜き、感染者数(430人)でも、感染拡大のテンポでも、日本のトップを走っている。遅れて導入された、主な公園を閉鎖するという当局の決定も、意味をなさなかった。先週末は雪まじりの雨で、桜を見ながら散歩する天気ではなかった。

3月30日、著名コメディアンの志村けんさんが新型コロナウイルスに感染し、70歳で亡くなったことが明らかになった。志村さんは日本のセレブリティの中で、新型コロナに感染したことを公開した最初の人だった。この悲劇は、政府の呼びかけよりも強く日本人の心に、再び日本人が必要な措置を取り、更なる感染拡大を防ぐという影響をもたらすかもしれない。

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