がん発症の主な要因は酵素G6PD 米研究者らが明らかに

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正常な細胞が悪性腫瘍へと変容する過程で、酵素G6PDによる酸化ストレスに対する細胞保護の強化とヌクレチオドの合成が関与していることが米国の研究者らによって明らかになった。この研究結果は、学術誌「セル・メタボリズム」に掲載されている。

グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)は、体のほぼ全ての細胞で活性化される細胞質酵素で、正常な糖質処理に関与している。ペンシルベニア大学ペレルマン医学部の研究者らは今回、G6PDの遺伝子を初めて発現させた。この発現の過程で、ヒトの細胞はがん化し、マウスは腫瘍を発症することが分かった。

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研究者らが解明 細胞ががんや老化をどう防止するか
研究者らはこの発現のメカニズムを分析し、形質転換に関わる最も重要な過程を明らかにした。すると、G6PDは酸化的過程で細胞保護の強化を行うだけでなく、より多くのヌクレオチド(DNAやRNAを構成する単位)を産出することが分かった。

研究者らによると、正常な細胞が酸化ストレス条件下にあるとき、がん細胞は活性化するという。

研究者らは、今回の発見は抗酸化物質が腫瘍の成長を実際に助長していることを確認したものであり、腫瘍の成長を抑えたという発見ではないと指摘している。また、研究者らは、ヌクレオチドの生合成を阻害する化合物は、がん治療において最も有効な化学療法の一つであると述べている。

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