アインシュタインがいないと使いこなせない 高価な米の最新鋭空母の支障をブルームバーグが明かす

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総工費132億ドル(1兆3750億円)をかけ、3年前に就役したばかりの米国最新鋭空母ジェラルド・R・フォード。これに搭載された電磁カタパルト、電気式着艦制御装置があまりにも頻繁に故障を起こすことが明らかになった。これを報じたブルームバーグ通信は、空母の欠陥についての報告書に目を通したトランプ米大統領のコメントを引用して報じている。「こんなに複雑なシステムを使いこなすにはアルベルト・アインシュタインがいないと無理だ。」

ブルームバーグはこれについて米国防総省、作戦試験評価部のロバート・ベラー部長の発言を引用している。ベラー氏は、飛行にどうしても欠かせない、電磁カタパルトや改良済の着艦制動装置といった新技術システムの信頼性は低いレベルにあり、空母が戦闘機の離陸を行う能力にネガティブに影響しうるとの見解を表している。フォード級空母はニミッツ級空母と入れ替えを図るために建造された。フォード級は前評判では電磁式発射システムで航空機をスムーズに発進、着艦させことができるとされ、当初の計画では570億ドルを投じればフォード級空は4艦建造できるはずだった。

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ブルームバーグの調べでは、空母の支障を分析するためベラー氏があたったのは2019年11月から2020年9月までの期間に行われた11回のテスト結果。11回のテストでは3975回の離発着テストが行われた。ベラー氏の指摘では、新型カタパルトが故障までの間に遂行したのはわずか181サイクル。当初の予定ではこの回数は4166サイクルだった。この他にもベラー氏は発着システムの構造自体、信頼性が低いだけでなく、余りにも使いづらいとして痛烈に批判した。

フォード級の空母は、2045年までに戦艦数を現在の297艦からほぼ500艦にまで拡大する米海軍のプログラムの主要な要素となっている。ただし他国の領域でフォード級空母の完全配備を終了するまでにはあと数年残っている。とはいえ、この計画も当初の予定では2018年までに完了するはずだったのだが。

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