米国唯一の重砕氷船の司令官が苦境を訴え 「あちこちにガタがきている」

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米国唯一の重砕氷船の司令官が苦境を訴え 「あちこちにガタがきている」 - Sputnik 日本, 1920, 13.03.2021
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米沿岸警備隊所属で米国の唯一の重砕氷船「ポーラースター」は数か月間、北極圏で任務に就いていた。ポーラースターは1982年の就役以来、初めて北極圏での任務に向かった。ところがポーラースターは厳しい天候を克服するのに苦戦したほか、「米国の北極圏での野心をくじくような」事態に直面してしまった。ビジネスインサイダーが報じている。

ポーラースターのウィリアム・ウォータイラー司令官は2月に帰港した際に、同砕氷船の年齢が「すでに45年ということがより一層感じられるようになった」「このミッションを命じられ、スタートを待ちきれない思いで待っていたが、実際任務につくと、クルーらは船が進み続けるために24時間体制で働かざるをえなくなってしまった」と打ち明けた。

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ビジネスインサイダーによれば、ポーラースターは普段の冬季は米国のマクマード南極観測基地の備蓄補給に行くのが通常だが、今季は別の重砕氷船「ヒーリー」がミッション中に故障してしまったため、北極へ行くことになった。

ポーラースターの部品の多くはすでに製造停止になっており、残された部品でやりくりするか、すでに退役した別の重砕氷船の「ポーラーシー」から調達するしかない。ところが記者会見でウォータイラー司令官は、必要不可欠な抵抗器を探すのにチームはネットオークションのeBayまで利用せざるをえなかったと明かした。

「この船がもう50歳近いことを考えると、あちこちにガタが来ているのです。でもポーラースターが航行し続けるために必要な取り換え部品はもうどこにもありません。」

ビジネスインサイダーによれば、この夏はポーラースターは就役年数の延長のための5カ年計画に乗り出す。ポーラースターはこの後、さらに10年は踏ん張り続けねばならない。沿岸警備隊に次の砕氷船がくるには2024年を待たねばならない。2030年までにはさらに2隻が追加される予定だ。

米沿岸警備隊司令官のカール・シュルツ大将は、。北極圏が一層の注目を集めており、気候変動からこの場所を通ることのできる船がますます増えていることを理由に、米国は砕氷船の乗組員の育成に焦点をあてるべきだと発言している

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