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秘密の森で祝う、本物のマースレニッツァ体験ルポ!大雪でも最高に楽しい春祭り【写真・動画】

© Sputnik / Ilia Pitalev / フォトバンクに移行Участники народных гуляний во время празднования Бакшевской Масленицы в Московской области
Участники народных гуляний во время празднования Бакшевской Масленицы в Московской области - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2021
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ロシアに8年間住んでいる筆者がロシアで一番好きなお祭りが、マースレニッツァだ。冬を送り出し、春の到来を祝う歴史あるお祭りで、そのルーツは古代ルーシ、キリスト教を受け入れる以前の、大自然を崇拝する多神教時代にまでさかのぼる。現代では、町の広場にロシア風クレープ(ブリヌィ)の屋台が出たり、民芸品の販売やコンサートがあったりして、それはそれで楽しい。しかし今回はそういう「出来合い」のイベントではなく、マースレニッツァ本来の伝統にのっとり、一切の商業的要素を排除した、自然の中で自発的に祝いたい人のためのマースレニッツァをご紹介する。筆者は今年、初めて参加することができた。とてもロシアらしい祝日の楽しい思い出を、読者の皆さんと共有したいと思う。

自然の中のマースレニッツァは、発案者の名にちなんで「バクシェフスカヤ・マースレニッツァ」と呼ばれている。毎年「どこかの」森の中で行なわれるが、車では絶対に行けない場所で、しかも具体的な場所は、事前に申し込んだ人にのみ、開催2日前に通知される。費用がかからない代わりに、利便性も一切ない。そうやって参加者をふるいにかけているわけだ。

© Sputnik / Asuka Tokuyama森の中の行列。狭い場所は助け合って通過する
秘密の森で祝う、本物のマースレニッツァ体験ルポ!大雪でも最高に楽しい春祭り【写真・動画】 - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2021
森の中の行列。狭い場所は助け合って通過する

モスクワ中心部からエレクトリーチカと呼ばれる郊外行きの列車に乗ること1時間半。筆者たち一行は、今年の会場の最寄り駅(?)である「グジェリ」に到着した。グジェリといえば青と白のコントラストが美しい伝統的な陶磁器で有名な場所だが、今回はそれどころではないので、残念ながら町をスルーし、森に向かう。グジェリ駅から1時間ほど歩いて、森の奥の会場を目指すのだ。森の中に設置された目印を頼りに、おしゃべりしたり、雪合戦をしたりしながら進んでいくと、人々の歓声が聞こえてきた。

© Sputnik / Ilya Pitalev / フォトバンクに移行バクシェフスカヤ・マースレニッツァは近年人気が高まっている
秘密の森で祝う、本物のマースレニッツァ体験ルポ!大雪でも最高に楽しい春祭り【写真・動画】 - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2021
バクシェフスカヤ・マースレニッツァは近年人気が高まっている

ボランティアの人々が何日もかけて、白樺の木にぶらさげた色々な形のブランコ、シーソー、滑り台など、自然の中のアトラクションを用意してくれている。雪でできたドラゴン、うさぎ、ティーポットや、かまくらのような「友情の家」もあり、歩いているだけでワクワクする。それにしてもすごい人だ。おそらく何千人と参加しているだろう。ロシアの伝統衣装で着飾ったり、輪っか状の乾パンのような焼き菓子「バランキ」や「スーシキ」で作った首飾りをしている人もいる。筆者もバランキの首飾りをしていった。かわいくてロシアっぽいのだが、かなり重いので首がちょっと痛い。

© Sputnik / Asuka Tokuyamaドラゴンに食べられた!
ドラゴンに食べられた! - Sputnik 日本
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ドラゴンに食べられた!
© Sputnik / Asuka Tokuyama特大ティーポット
特大ティーポット - Sputnik 日本
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特大ティーポット
© Sputnik / Asuka Tokuyama写真でもはっきりわかるほどの煙
写真でもはっきりわかるほどの煙 - Sputnik 日本
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写真でもはっきりわかるほどの煙
© Sputnik / Asuka Tokuyama友情の家
友情の家 - Sputnik 日本
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友情の家
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ドラゴンに食べられた!
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特大ティーポット
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写真でもはっきりわかるほどの煙
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友情の家

目を閉じながらブリヌィを焼く

マースレニッツァには、太陽をイメージしたブリヌィを食べるのが慣わしだ。と言ってもここは森の中。家で準備し、ペットボトルに入れて持参したブリヌィの生地をフライパンにひき、炭火で調理する。炭火の勢いがすごくて、そこら中にもくもくと煙が立っている。煙が目にしみて、まともに立っていられない。しかしロシア人は根性でブリヌィを焼き上げる。中にはマイフライパンを持参する人や、ソーセージと串を用意して炭火で焼き、ほぼバーベキュー状態の人もいた。ソーセージが欲しいとごねだす子どもがいると、こころよく分けてあげていた。何人かの人が、私が首からさげていたバランキを指差し、「ひとつちょうだい」と言ってくれたので、首飾りも少し軽くなった。食べ物でコミュニケーションできるのはとても楽しい。

ブリヌィにはお茶が欠かせない。森の中には飲み水がないので、ミネラルウォーターを持参する。それをみんなから集め、ボランティアの人たちが火をおこして、お湯を沸かしてくれる。お湯をもらう行列はとても長いが、歌を歌ったりして、待ち時間も陽気に過ごすことができた。

© Sputnik / Asuka Tokuyama煙と格闘しながらブリヌィを焼く
秘密の森で祝う、本物のマースレニッツァ体験ルポ!大雪でも最高に楽しい春祭り【写真・動画】 - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2021
煙と格闘しながらブリヌィを焼く

雪の城砦を落とせ!

バーンと銃声がした。みんなが、フライパンを置いて走り出す。本日のメイン・イベント、雪の城砦落としが始まるのだ。「春」を手に入れるには、「冬」の象徴である雪の城砦に打ち勝たなければならない。一般参加者が城砦を落とす側、ボランティアは城砦を守る側だ。ものすごい数の男性が集まって、勢いよく雪の壁に飛び掛ったり、何人かが「踏み台」の役になり、仲間がそこから飛び上がったりと、あの手この手で落としにかかる。城砦を守る方も容赦ない。雪玉で攻撃したり、雪の壁にしがみつく人を突き落としたりと、本気で応戦する。真剣勝負の末、ようやく城砦は落ち、春が勝利した。連れの男性陣が戦っている間、私は荷物番として、通りがかりの人からもらったブリヌィを呑気に頬張っていた。戦いを終えて満身創痍で帰ってきた彼らのセーターは、しぼれるほどグショグショになっていたのでびっくりした。

© Sputnik / Ilya Pitalev / フォトバンクに移行雪の城砦が陥落!勝利に沸く参加者たち
秘密の森で祝う、本物のマースレニッツァ体験ルポ!大雪でも最高に楽しい春祭り【写真・動画】 - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2021
雪の城砦が陥落!勝利に沸く参加者たち

去り行く冬、地味目のわら人形が焼かれる

マースレニッツァのラストには、去り行く冬を象徴するわら人形(案山子)が焼かれる。最近のわら人形は太陽の形をしていたり、女の子の顔が描かれていたりと、わりと派手である。かわいい人形だと、燃やされるときに気の毒になってしまうのだが、バクシェフスカヤ・マースレニッツァの場合はいかにもわら人形という感じで一切の飾り気が無かった。顔の部分は空洞になっている。点火するときも、特に合図はなく、気付いたら燃やされていた。

© Sputnik / Iliya Pitalev / フォトバンクに移行マースレニッツァのクライマックス。わら人形を燃やす
秘密の森で祝う、本物のマースレニッツァ体験ルポ!大雪でも最高に楽しい春祭り【写真・動画】 - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2021
マースレニッツァのクライマックス。わら人形を燃やす
おそロシい身体能力を目の当たり

わら人形が燃えている間、それと同じくらい盛り上がっていたのが、木登りならぬ、円柱登りである。円柱は木製で、表面はツルツルしている。円柱の高さはかなりのものだ。すべらないように服を脱ぎ捨て、次から次へと人が登っていく。しかも、登りたい人が途絶えることはなく、いつ見ても常に違う人が登っている状態なのである。しかもほとんどの人が最後まで登りきる。一番上まで登ったところで両脚を大きく開脚するツワモノもいる。ほとんどは男性だが、Tシャツにスパッツという格好で挑戦する女性もいた。これを日本でやったら命綱やセーフィティーネットが必要に違いないし、そもそもチャレンジャーが集まらなさそうだ。ロシア人の身体能力、おそるべしである。

© Sputnik / Asuka Tokuyama円柱のてっぺんに登ったところで開脚する男性
秘密の森で祝う、本物のマースレニッツァ体験ルポ!大雪でも最高に楽しい春祭り【写真・動画】 - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2021
円柱のてっぺんに登ったところで開脚する男性
冬を送ったはずなのに大雪!?

わら人形が燃え尽き、これで春が来たと思いきや、雪が降り出した。雪の粒は瞬く間にどんどん大きくなり、肌寒くなってきた。大人たちはトイレ(地面に穴を掘り、ビニールシートを張ってあるだけ)に行列を作りながら、「わら人形の燃やし方が足りなかったのね」「城砦を落とすのに時間がかかりすぎたからじゃない?」などと冗談を飛ばした。雪が降って、大人も子どももむしろ喜んで遊んでいた。空は明るく、輪になって踊ったり、綱引きや長縄飛びなどを楽しんだ。縄を回す男性はTシャツ姿で、あまりの暑さに顔を雪で洗っていた。

© Sputnik / Asuka Tokuyama降りしきる雪の中でも元気に遊ぶ
秘密の森で祝う、本物のマースレニッツァ体験ルポ!大雪でも最高に楽しい春祭り【写真・動画】 - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2021
降りしきる雪の中でも元気に遊ぶ

マースレニッツァはまだまだ盛り上がっていたが、筆者ら一行は体力がなくなってきたので、引き上げることにした。帰りは凍った森の中の道をツルツル滑りながら進んだ。雪もいつの間にかやみ、また暖かさが戻ってきた。線路沿いに進んでいると、モスクワ行きの列車が近づいてきているのが見えた。そもそも駅には駅舎というものがないので、一本逃すと文字通り何も無いところで一時間近く待たないといけない。全速力で列車に駆け込み、なんとか間に合った。全員幸せな気持ちで、大満足でグジェリを後にしたのは言うまでもない。また来年も、バクシェフスカヤ・マースレニッツァに行きたいと思う。

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