スエズ運河の座礁事故、被害総額は1100億円

© Sputnik / Samuel Mohsen / メディアバンクへ移行Контейнеровоз Ever Given, севший на мель на 151-м километре Суэцкого канала
Контейнеровоз Ever Given, севший на мель на 151-м километре Суэцкого канала - Sputnik 日本, 1920, 01.04.2021
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巨大コンテナ船「エバーギブン」号がスエズ運河で座礁した事故で、被害総額は10億ドル(1100億円)に達することが分かった。スエズ運河庁のウサマ・ラビア長官が明らかにした。

ラビア長官がエジプトのサダ・エルバラッドTVによる取材で発言したところによると、事故発生初日から現場に投じられた物資や24時間体制で活動していたタグボートと掘削船の利用費用は膨大な額に達するという。費用はいずれもエジプト政府が負担していることから、補償の必要性をラビア長官は指摘している。被害総額の概算についてラビア長官は10億ドル前後、と発言した。

座礁したコンテナ船「エバーギブン」号を再浮上させる作業にあたるタグボート - Sputnik 日本, 1920, 29.03.2021
巨大コンテナ船、ついに離礁 約1週間の作業の末

先にラビア長官は運河が遮られていることによる1日あたりの被害額は1500万ドル(16億6000万円)に達すると指摘していた。被害額の大くは保険会社に請求が行われる。事故による被害総額はまだ計算が続いており、事故調査委員会の検証が終わり次第、請求額が確定する見通し。

「エバーギブン」号はスエズ運河中ほどにあるグレートビター湖に停泊しており、事故の状況について調査が行われている。調査が完了するまで、コンテナ船は停泊することになっている。調査では全ての録音データを保存したブラックボックスや、乗組員の行動を撮影したカメラの映像、および通信記録などが分析される。調査についてラビア長官は「課題は困難である」とし、少なくとも1週間は続くとしている。コンテナ船の所有会社が被害額を補償しない場合、貨物は没収されるとのこと。

現在、スエズ運河では179隻が足止めを食っており、いずれも4月2日中には運河を通過する模様。

「エバーギブン」号 またもやスエズ運河を遮る - Sputnik 日本, 1920, 29.03.2021
「エバーギブン」号 またもやスエズ運河を遮る


日本の正栄汽船が所有し、台湾の「Evergreen Marine Corporation」が運行を行なうコンテナ船「エバーギブン」号は、23日に中国からロッテルダムへの航行途中にスエズ運河で座礁した。

この事故により、世界でもっとも混雑する海上貿易ルートの1つが遮断され、多くの船が足止めを食っていた。正栄汽船は、世界の貿易に支障をきたしていることを謝罪した。

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