同氏は最初に、「免疫系は病原体にさらされると、まずIgM抗体を生成する」と説明している。
プシェニチナヤ氏によると、これは初期に生成される抗体で、免疫グロブリンの種類のなかでも最も多く含まれている。
「原則として、感染後1週間で生成される。IgM抗体量のピークは通常、感染して2週間目の14日目までに達する」
同氏は、IgM抗体は新型コロナ感染症の症状が強く出ている期間を示す指標としていると明らかにした。一般的に、血液中のIgM抗体の濃度は急速に減少していく。しかし新型コロナの元感染者の中には、数ヶ月後でも検出されることがある。また一部のデータによると、6ヶ月間まで存在していることもあるという。
一方、IgG抗体は発症から約2〜3週間後に生成される。この抗体は体内で長い間循環し、長期的な免疫反応をもたらし、病原体への抵抗力が格段に向上するという。
プシェニチナヤ氏は、「新型コロナに似たような臨床症状があってもPCR結果が陰性である場合、IgM抗体が検出されれば新型コロナウイルス感染症の診断に有効な追加基準となっている」と説明している。
関連記事