15日のブリーフィングでは米国政府が発表したロシアに対する追加制裁について質問が相次いだ。
米国政府は「ノードストリーム2」について、「悪い取引」との評価をこれまで下していたものの、同プロジェクトについて今回の制裁では言及が行われていなかった。この点について記者から質問を受けたサキ報道官は「追加制裁を行う可能性は残している」と回答した。
我々は追加措置を導入する可能性は残していることを断言したい。制裁がなくなるということではない。しかし、これまでにどういった制裁を導入し、どういったものが承認されなかったかについてはコメントしない。
また、バイデン大統領も15日に行った会見で「ノードストリーム2」について言及し、「これは欧州の同盟国に関係する複雑な問題」としたうえで、プロジェクトには反対する姿勢を示しつつも、対応は検討中とコメントした。
「ノードストリーム2」
「ノードストリーム2」プロジェクトはバルト海底を経由してロシア沿岸部とドイツを結ぶガスパイプライン。プロジェクト参加者は主に欧州企業。計画では2019年内に建設完了予定だった。
本プロジェクト実施に反対しているのは一連の欧州諸国と、自国天然ガスを欧州に推し進めたい米国。
ロシア側はこれまで何度も「ノードストリーム2」はあくまでも商業的および競争に基づいたプロジェクトであり、ウクライナ経由の欧州へのロシア製ガス輸送の停止を意味するものではないと説明を繰り返してきた。
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