ビスカラ氏はツイッターへの投稿で、夫妻そろって新型コロナウイルスに感染したことを明らかにした。夫妻は細心の注意を払って対策をしていたにもかかわらず感染したという。これを受けてビスカラ氏は市民に対し、警戒を怠らないようツイッターへの投稿で呼び掛けた。ビスカラ氏は2020年10月、シノファームのワクチンを接種していた。
ペルーではワクチン接種を巡るスキャンダルが巻き起こり、ビスカラ元大統領もその渦中にあった。ペルーでは政府高官を対象としたワクチン接種が秘密裏に行われており、それが明るみに出て問題となった。
2020年秋、ビスカラ大統領(当時)とその家族を筆頭に、政府高官らがワクチン接種を秘密裏に受けていた。その後、ペルーでは政権が交代したが、フランシスコ・サガスティ暫定大統領によると、前政権と現政権あわせて500人近い政治家が臨床試験段階中だった中国製ワクチンを接種していたという。当時、ペルーにはシノファームのワクチンが1万2000回分供給され、臨床試験が行われていた。政府高官らが接種した未承認のワクチンは、試験用として追加で供給されたものだった。