気候変動で太平洋に巨大な「デッドゾーン」

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太平洋 - Sputnik 日本, 1920, 06.06.2021
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カリフォルニア大学は、地球温暖化が原因で太平洋上に壊滅的に低酸素状態の巨大な「デッドゾーン」が形成されつつあることを発見した。この研究の成果は「サイエンス・デイリー」に掲載されている。

学者らは海底から120万年前の岩石を含んだ円筒状のコアサンプルを採取し、調査した。その層のパターンには秩序があるが、生物の活動によって乱れが生じる。低酸素状態になると海洋生物は死滅してしまう。こうした方法を使えば、学者らは過去に地球で「デッドゾーン」の形成に至った経緯をたどることができる。

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氷河期末期の北太平洋で氷床の融解で大量の淡水が海に流入した結果、大規模な低酸素状態が形成されたことはわかっている。ところが今回の研究で「死のゾーン」が発生するためには、氷床の融解のような壊滅的な事象は必要ないことがわかった。一般的に、大規模な低酸素状態は暖かい間氷期に発生する。

「デッドゾーン」は海面に植物プランクトン(海藻)が集中的に繁殖すると発生する。植物プランクトンは死ぬと、海底の奥深くに沈み、分解されるが、その分解過程で必要な酸素が失われてしまう。温暖化と植物プランクトンの関係性のメカニズムはまだ明らかにされていないものの、研究者らはこのプロセスには気温の上昇、海面の上昇、外洋での鉄分の増加が主な役割を果たしていると予想している。

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