イランが金属ウランを濃縮、欧米が懸念示す

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国際原子力機関(IAEA)は6日、金属ウランの濃縮計画についてイランから通告を受けたと明らかにした。金属ウランは核弾頭の部品として使用することができる。これを受けて米国務省のネッド・プライス報道官は懸念を示した。

プライス報道官は記者からの質問を受けて、次のように指摘した。

イランが核合意に関する義務を順守していない状況が拡大していることに我々は懸念する。特に核兵器の分野における研究で重要な実験は特に懸念を呼ぶ。これはイラン側からの残念な後退である。

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イランは2021年に入り、金属ウランの生産を開始した。今回の計画では、ウラン235を20%まで濃縮した酸化ウランを燃料製造工場に輸送し、そこで四フッ化ウラン、さらに金属ウランに転換した後、燃料の製造に使用するという。

プライス報道官はこの動きを「挑発的な態度」と呼び、ウィーンで行われている交渉に戻るよう呼び掛けている。そのうえで、「外交の窓口は開かれている」と発言した。英、仏、独の外相らは共同で声明を発表し、イランの行動を核合意義務に対する「深刻な違反」と呼んだ。金属ウランを開発して製造する必要性はイランにないとし、核合意に違反するあらゆる行為を中止して、交渉のテーブルに戻るよう要求した。


ウィーンでは4月から、イランの核問題に関する包括的共同作業計画(JCPOA )再建に向けた協議が行われている。イランが核兵器を保有しない保証として、6カ国(英国、ドイツ、中国、ロシア、米国、フランス)とイランが2015年に合意した、イランの核開発計画を制限する代わりに対イラン制裁を解除するという内容のJCPOA は、3年も続かなかった。米国は2018年5月、一方的にJCPOAからの離脱と、対イラン制裁の再開を発表した。

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