ウクライナ大統領が先住民に関する法案に署名、ロシア側は反発

CC BY-SA 4.0 / The Presidential Office of Ukraine / Cropped imageПрезидент Украины Владимир Зеленский в маске
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ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は法案「ウクライナの先住民について」に署名した。この法案ではクリミア・タタール人やカライム人、クリムチャク人がウクライナの先住民として指定されているものの、ロシア人が含まれていない。ウクライナ大統領府が20日に発表した声明で明らかになった。

ウクライナ議会は7月1日、大統領の主導で用意された法案「ウクライナの先住民族について」を承認した。法案の中ではロシア系住民が先住民のリストに加えられていないことから、ロシア政府の反発を呼んでいた。この法律では国内に暮らす先住民の権利、および権利の実現に関する規定が定められている。

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法律によると、ウクライナの先住民は、ウクライナ領で形成された原住民の民族的コミュニティを差す。先住民は独自の言語と文化を有するほか、伝統的・社会的・文化的、あるいは代表者からなる機関を持ち、自らをウクライナの先住民として認識し、住民の中で民族的マイノリティを形成、さらには国外に国家機構を持たないことが条件として定められている。

法律の中では、クリミアで形成された先住民として、クリミア・タタール人カライム人クリムチャク人が指定されている。

先住民はウクライナで自己形成の権利が認められるほか、憲法と法律が定める枠組み内において自らの政治的ステータスを確立できる。

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また自らの経済的・社会的・文化的発展を自由に実現できることに加え、自らの教育機関を設置できるほか、母国語で教育と報道を行う自由が認められている。

また法律によると、国家はジェノサイド、あるいは集団的強制及び暴力から少数民族を保護することが義務付けられている。

この法律についてロシアのウラジーミル・プーチン大統領はドイツのアンゲラ・メルケル首相と21日に電話会談を行った中で、露骨なまでに差別的な法案が成立したとして懸念を表明した。

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