米国の著名な小説家 強姦犯とされ16年間服役した男性に謝罪

アリス・シーボルト氏 - Sputnik 日本, 1920, 03.12.2021
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ベストセラー小説『ラブリー・ボーン』で高い評価を得ている米国人作家アリス・シーボルト氏は、同氏の強姦犯とされて16年間刑務所に収監されていたアンソニー・ブロードウォーター氏(61)に公式に謝罪した。
シーボルト氏の強姦被害については、回想録『ラッキー』に詳しく記されている。1981年、ニューヨーク州のシラキュース大学の学生で、当時18歳だったシーボルト氏は、強姦被害に遭った。その事件の数ヶ月後、同氏は自分を襲ったと思われる黒人男性に道で会ったと警察に通報した。
警察はすぐにブロードウォーター氏を逮捕。当時、シーボルト氏は、警察の面通しでは別の男性を選んでいたが、法廷でブロードウォーター氏が犯人であると確認した。ブロードウォーター氏は1982年の裁判で有罪となり、16年間刑務所に収監された。
2021年、回想録『ラッキー』の映画化を進めていたプロデューサーのティモシー・ムシャンテ氏は、ブロードウォーター氏の有罪を示す証拠を確認するため私立探偵を雇い、調査を行わせた。その結果、ムシャンテ氏は1982年の裁判は誤審であると判断し、集めた資料をブロードウォーター氏の弁護士に渡した。この事件は再審され、2021年11月22日、ブロードウォーター氏に無罪判決が下された。
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ブロードウォーター氏は判決後、告訴が取り下げられたことを知って「喜びと安堵の涙」を流したと記者団に語った。同氏によると、「強姦犯という汚名」のため子どもを持たないことを決め、有罪判決は人生に悪影響を及ぼしたという。
シーボルト氏はこの件に関し、「私が一番残念に思っていることは、あなたが生きることができたであろう人生が不当に奪われたことです。そして、どんなに謝罪しても、あなたの身に起こったことは変えられないと分かっています」との声明を発表した。シーボルト氏は、1982年の当時、正義を貫こうとしたのであって、自分の人生を壊した犯罪のために他人の人生を壊すことをしようとしたのではないと述べている。
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