米国でブタの腎臓2つを人間に移植　世界初

米国で、ブタの腎臓2つを人間の体内に移植する実験が世界で初めて行われた。医師らは、ヒトの免疫システムによる拒絶反応を引き起こすことになるブタの遺伝子を取り除いてから移植実験を行った。この実験結果は、学術誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・トランスプランテーション」に掲載されている。

ヒトの免疫システムは異なる動物の臓器を拒絶することから、移植医療において以前から大きな問題の1つだった。この問題は10年前に解決され、遺伝学者らは、「敵か味方か」を判断する免疫システムに反応する動物の遺伝子を取り除く方法を発見し、習得した。

これよりも前、ブタの腎臓1つを人間に移植する手術が成功したと報じられた。

今回は、57歳の脳死状態の男性にブタの腎臓2つが移植された。

その男性は事前に体や臓器を実験に使用する意思を示しており、男性の家族も今回の移植実験に同意した。

手術は成功し、腎臓2つは手術から30分後に尿を作り始めた。

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