モスクワ日本人学校バレエスタジオ、第10回発表会華やかに開催 初心者上達の秘訣は?

© 写真 : Yoshio IgarashiГлавное фото モスクワ日本人学校バレエスタジオ第10回発表会
Главное фото モスクワ日本人学校バレエスタジオ第10回発表会 - Sputnik 日本, 1920, 21.01.2022
サイン
16 日、モスクワ市内のグベルンスキー劇場で、モスクワ日本人学校バレエスタジオ第10回発表会が開催された。生徒19人が出演し、日頃の練習の成果を披露した。そのうち14人が初めての発表会だったにもかかわらず、堂々とした踊りで、会場からは惜しみない拍手が送られた。モスクワ日本人学校バレエスタジオは、モスクワ州アカデミー劇場「ロシア・バレエ」団で長年バレリーナとして活躍し、現在は同団の指導にあたっている千野真沙美さんが2009年に設立した。
昨年2021年の発表会はコロナの影響で中止。また、これまでは在ロシア日本国大使館で行っていた発表会だが、コロナの影響で会場変更を余儀なくされた。幸運にも、「ロシア・バレエ」ヴャチェスラフ・ゴルデーエフ芸術監督のはからいで、バレエ団が本拠地とするグベルンスキー劇場の小ホールで開催することができた。
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発表会には、「ロシア・バレエ」所属のバレリーナ福田汐里さんはじめ、数々のプロダンサー、プロを目指すクラスノゴルスクバレエ学校の生徒たちがゲスト出演。いくつかの演目では、子供たちと共演した。バレエ大国ロシアならではの贅沢な共演に、子供たちも刺激を受けたようだ。
© 写真 : Yohei Ishikawaモスクワ日本人学校バレエスタジオ芸術監督 千野真沙美さん
モスクワ日本人学校バレエスタジオ芸術監督 千野真沙美さん - Sputnik 日本, 1920, 21.01.2022
モスクワ日本人学校バレエスタジオ芸術監督 千野真沙美さん
スタジオは日本人学校の生徒が対象なだけに、親の駐在期間が終わり日本へ本帰国したり、モスクワ赴任に伴って新規入会したりと、メンバーの入れ替わりが激しい。おのずと、バレエを始めて日が浅い生徒が多くなる。その上、コロナ禍にあっては、誰かが病気になると通常のレッスンはできなくなる。千野さんは、「今回は間に合わないことがたくさんあった」と振り返る。
とは言え、客席から鑑賞すると、子供たちの表情も音感も豊かで、まとまりのある舞台に仕上がっていた。千野さんに指導の秘訣を聞いてみた。

「やっているのは、本当に基本的なことだけです。一番しつこく言っているのは、音楽とコーディネーション。それができるようになると、踊りがどんどん覚えられるようになります。週に2回くらいのレッスンですし、駐在員のご家庭は1〜2年で日本に帰ってしまいますから、開いた脚を作ってバレエの姿にさせる、というのは間に合いません。でも、リズムにのって音楽的に、というところは意識しています。」

コロナが最も猛威を振るった時期は、スタジオにおけるレッスンができなくなり、生徒の要望に応える形でオンラインレッスンを始めた。「子供相手にオンラインでレッスンするのは本当に難しいです。でも、親子でよく頑張ってくれました」と千野さんは言う。オンラインレッスンは子供だけでは難しいので、その間、親も側についてレッスンをサポートした。発表会のスムーズな運営も含め、お母さんたちの努力は偉大だ。
© 写真 : Miwa Ishikawa発表会を終えて
発表会を終えて - Sputnik 日本, 1920, 21.01.2022
発表会を終えて
普段はプロダンサーへの指導で多忙な千野さん。指導者としての厳しくも温かい目は、子供たちが相手でも同じだ。

「必ず、全員に目が行き届くようにしています。レッスンに来るなら、最初は全然できなくても、それなりのレベルで、できるようになって欲しいから。やる気がないなら出ていきなさい、なんのために来てるの、と言うこともありますよ。」

今回の発表会は2部構成で、ゲスト出演を含め25演目から成る充実した内容だった。早く踊りを覚えていくつの演目に出演できるか、子供たちの中で競争心が芽生えたことも、いち早く上達できた理由のひとつだろう。
節目の第10回発表会を終え、モスクワ日本人学校バレエスタジオは、新メンバーを迎えて新たなスタートを切る。入会希望は随時受け付けている。
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