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    ケソン工業団地閉鎖は北朝鮮でなく韓国に損失をもたらす

    © AP Photo/ Kim Hong-Ji
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    北朝鮮は南北共同運営のケソン工業団地にある韓国資産を凍結した。あわせて、韓国との非常連絡回線を全面遮断する意向だ。

    韓国が北朝鮮のロケット発射に抗議してケソン工業団地の稼動を停止すると発表したことに対する対抗措置が、上記の行動である。専門家アレクサンドル・ヴォロンツォフ氏によれば、ケソン工業団地閉鎖は間違いなく重大な決定である。

    「南北関係はこれまでにも深刻な危機に陥った。中には非常に切迫した危機もあった。しかしケソン工業団地に累が及ぶことはなかった。ケソン工業団地は南北関係が死んではいないことの唯一の象徴だったのだ。2013年、短期的に操業が停止したことはある。韓国が他ならぬ今、操業停止を決定したことは、大きな展開があったことを物語っている。米国、日本、韓国は、制裁を経済全体に拡大する意向だ。制裁拡大が実現すれば、北朝鮮は金融・銀行業務の遂行を禁じられることになる。また、北朝鮮のあらゆる航空機・船舶が厳しい検査を受けることになる。封鎖という言葉は使われてはいないが、本質的にはそれに近い。本質的には、窒息させるための方策だ。ロシアと中国のアプローチはよりソフトだ。新たに制裁が導入されるとしても、それは北朝鮮の軍産複合体に限定され、北朝鮮経済の民生部門を破壊してはならない、というのがその立場だ。韓国がここ最近見せた動きは、韓国の基本的な対北政策、すなわち、体制転換を目指した北朝鮮孤立策の強化という路線に沿ったものだ。北朝鮮はこれに超厳格な対抗措置をとる、としている。この数十年そうしてきたように。問題は、今次の南北対立が、どれほど既存のそれから逸脱するか、ということだ。パク・クネ大統領の任期は終了に近づいている。両朝鮮相互間の信頼は壊滅的だ。北朝鮮はホットラインの遮断を決めた。そのことは、今の状況が非常に警戒を要するシナリオにそって発展していることを示している」

    北朝鮮はケソン工業団地の営業利益(昨年ははじめて5億ドルを上回った)の一部をミサイル・核開発に使っていた、というのが韓国の見方である。しかし、ケソン工業団地の停止で、北朝鮮だけでなく、韓国もダメージを受ける。ロシア科学アカデミー極東研究所朝鮮研究室の経済専門家スヴェトラーナ・ススリナ氏は次のように述べた。

    「ケソン工業団地閉鎖は北朝鮮の経済状況を悪化させる。しかし韓国にとっても、それはあまりいいことではない。世界金融危機のあおりを受け、韓国の対外貿易もまた縮小しているからだ。ケソン工業団地は何よりもまず、政治的な手段である。北朝鮮に影響力を及ぼすテコなのだ。しかし同時に、経済的な意義も相当に重大である。韓国企業にとって、ケソン工業団地は非常に魅力的なのである。北朝鮮の非常に安い労働力が使えるし、彼らとはひとつの言語で話が出来る。ケソン工業団地にはそういう、魅力的な条件があるのである。しかも、北朝鮮の天然資源をいくらか使うこともできる。電力不足など一定の問題もあるにはあったが、それらは解決可能なものであった。これら全ての総体が、ケソン工業団地を通じて北朝鮮に入っていた韓国の中小企業に、悪くない利益をもたらしていたのである。これは将来に期待を抱かせる事実だ。ケソン工業団地はこれまでにも閉鎖されたことがある。しかしその後で常に再開されてきた。企業も戻り、新たな投資が行なわれた。こうなることが韓国にも北朝鮮にも利益をもたらすのだ。」

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