05:44 2020年08月16日
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ロイター通信によれば、中国は、来月三月の全国人民代表大会で採択される新しい予算の中で、国防支出を増やす可能性がある。今のところ中国当局は、国防費増加の可能性に関しコメントするのを拒否しているが、人民解放軍の要求を考慮すれば、そうした決定が下される可能性は、極めて高いと見られている。

国防費の伸びは、昨年の10,1 %といったレベルを下回る事はなく、これまで同様、中国は、GOPの伸びのテンポを越える国防予算の二桁台の伸びのテンポを堅持するだろう。中国の軍事支出の伸びは、世界の他の国々と比較するならば、妥当な範囲内にある。GDPに対する国防支出の割合は、相変わらず低いままだ。

過去の国防費は、主に、武器の近代化レベルの向上や、軍人の生活の質的改善、軍改革の推進に向けられたものだった。最近、中国指導部は、軍の再編の新しい段階に関する決定を採択した。習近平国家主席が発表した大規模な軍改革を現実のものにするためには、多額の予算が必要だ。戦闘準備態勢を現代の要求に適ったものとし、軍部隊の指揮システム全体を立て直さなければならないからである。

中国当局が軍事費を考える際には、考慮しなくてはならない、もう一つのファクターが存在する。習近平国家主席は、昨年9月の軍事パレードのさい演説し、中国人民解放軍の現在の兵員数230万人の削減を明らかにしたが、2017年末までには30万人の兵力削減があると予想される。その際、明らかなのは、この削減が、支出の削減をともなうだろうということだ。その目的は節約ではなく、予算を重要な部門に集中させることにある。あらゆる事から判断して、これまでのあらゆる場合と同様に、削減により主に影響を受けるのは地上部隊で、ミサイル部隊や艦隊、空軍は、基本的にこれまで通りか、あるいは逆に強化されると思われる。改革の本質は、現代の要求に答える中国軍を創り上げる事だ。新しい中国の軍隊は、ハイテク部隊の比率が高く、よい教育を受けた人材からなるものでなくてはならない。従って、人民解放軍の人件費は、今後も高いテンポで伸びるだろう。中国社会における生活水準の向上や、一般の給与の伸びに遅れる事はないと思われる。

中国指導部は、ここ最近、状況が先鋭化している南シナ海での自分達の主権を確認する必要性に迫られている。この海域では、米国艦隊の行動が積極化した。米国は、公式レベルで、いわゆる「航行の自由」を求め「自分達は、海上及び空中からのパトロールを止めるつもりはない」と言明している。そうした事から、中国当局は、艦隊や航空隊のしかるべき戦闘即応レベルを維持する必要があり、ここ最近中国が建設した人工島の軍事インフラを強化しなくてはならない。

もちろん中国は、旧式になった軍備を替え「穴に継ぎをあてる」だけでなく、新しい軍事的な可能性を手にしつつある。現時点で、中国の軍事的な可能性も、また対外政治的な役割も共に、この国が世界経済にとって占めている地位に応えているとは到底言い難い事は、全くもって明らかだ。遅かれ早かれ、このアンバランスは、克服されなけばならない。そのプロセスは、当然で避けられないものとみなすべきである。今後10年の間に、中国は、米国に続いて2番目のスーパー軍事大国になり、恐らくはその後、軍事力で米国を凌駕するだろう。

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