14:47 2020年09月22日
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最近、在日米軍のケヴィン・シュナイダー司令官は、尖閣諸島をめぐる日本と中国の主権紛争について言及した中で、アメリカは日本政府の立場を「100%支持する」と述べた。

ここで湧き上がってくる疑問は、この8つの島のために米国が中国との関係を激化させる用意が本当にあるのかということである。その答えは、自衛隊統合幕僚長、米統合参謀本部議長、中国人民解放軍総参謀長の立場に立って分析することで導き出すことができる。

軍の参謀本部は、平和なときでも、地図上でさまざまな戦闘の可能性をシミュレーションし、戦争に備えている。その準備においてもっとも重要なのが偵察である。とりわけ、海上で戦闘が行われる場合、偵察は非常に有益である。敵の艦船や軍用機の位置を把握し、その動きを追跡し、自国の軍用機をその方向に向かわせ、攻撃のためのデータを与える。今、それぞれの軍において主にこのような課題を遂行しているのが、レーダーである。

地上レーダーは偵察のための重要な設備であり、高い位置に設置されていればいるほど、遠くまで見通すことができる。尖閣諸島の中でも最大の面積を持つ魚釣島は、レーダーを配置するのに最高の場所である。最高標高は海抜383メートルであるが、標高280メートルから340メートルの位置にレーダー(たとえば米国のレーダーAN/TPS-77、探知距離400km、探知高度30km)を設置するのに適した場所がある。

この地点からの光学的視野は水平でおよそ60kmから70kmである。

レーダーの透視性能、つまりこの島に配置されたレーダーが探知することができる距離は以下のようになっている。

見通し距離 73.3km

地上1,000mでの空中目標 204km

地上5,000mでの空中目標 365.1km

地上10,000mでの空中目標 485.9km

これは何を可能にするものなのか?

もし尖閣諸島に日本またはアメリカのレーダーが配置された場合場合、東シナ海南部全体、台湾と沖縄の間をすべて探知することができる。また中国本土の沿岸部の大部分を監視することも可能となる。つまり、尖閣諸島のレーダーは東シナ海南部の中国領空の行動の偵察および早期警戒のための重要な設備となりうるのである。

もし尖閣諸島に中国ののレーダーが配置された場合、台湾北部上空を完全に把握することが可能となる。また中国海軍が太平洋への出口としている宮古海峡上空も見渡すことができる。配置されるレーダーの性能によっては、沖縄上空を捉えることができる可能性もある。たとえば、8,000メートルの高さからであれば、普天間基地上空の空中目標を探知できるのである。このように、中国のレーダーが尖閣に設置された場合には沖縄における日米の動きを探知、追跡することが可能になる。

尖閣諸島に配置されたレーダーが持つこうした利点は、いかなる空中戦、いかなる海上戦においても軍を決定的に有利にするものである。なぜなら敵の動きと空軍の配置を把握することができるからである。尖閣諸島が真に戦略的に重要である理由はそこにある。 

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