ロシアとギリシャ、「トルコ・ストリーム」延長に関する覚書に調印

© Sputnik / Ekaterina Shtukinaロシアとギリシャ、「トルコ・ストリーム」延長に関する覚書に調印
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ロシアエネルギー省のアレクサンドル・ノワク大臣およびギリシャ産業改革・環境・エネルギー資源省のパナイオティス・ラファザニス大臣は金曜、ガスパイプライン「トルコ・ストリーム」のギリシャへの延長敷設とその稼働に関する覚書に調印した。

ラファザニス氏は調印に先立って行われたノワク氏との会談で、次のように語った。

「覚書への調印をもって、我々は、ガスパイプラインをギリシャに通すことに関する、数か月にも及ぶ作業を締めくくりたい。このパイプラインは、地域の安定化要因となる。このパイプラインは、第3国に対抗する意味のものでなく、むしろパイプラインが通過する地域をひとつに結び付けるものだ」

ただし、ギリシャ政府は、もちろん、今後も色々な国とパイプライン建設について交渉を行っていく。ラファザニス氏は語る。

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「ドイツはバルト海パイプラインによってガス供給網を独占しようとしている。だからギリシャは、偏見や、特定国を排除する目的で壁を築く企てを抜きにして、独立したエネルギー政策を行うことを余儀なくされたのだ」

欧州各国はロシアとの関係改善を目指すギリシャ政府の方針を批判している。「ギリシャはロシアから便宜を受ける見返りに、対ロ制裁継続に反対票を投じるのではないか」と見られている。

一部報道によれば、ギリシャは既にロシアから、ガス契約にともなう前金を取得しているという。ロシア側のペスコフ大統領報道官は、ロシアにはギリシャへの財政支援の予定はない、としている。

ロシア議会下院国際問題委員会のアレクセイ・プシコフ委員長はスプートニクの独占インタビューで、「トルコ・ストリーム」は「サウスストリーム」の二の舞とはならない、との確信を示している。

「ロシアは、ブリュッセル自ら凍結を決める瞬間まで、サウスストリームを一貫して推進してきた。形式的にはブルガリアが賛同を行ったのだったが、決定をとっていたのは無論、ブリュッセルだ。その決定が米国の息遣いを伺いながらなされていたとしても、私は驚かない。米国はロシアの大型国際プロジェクトを停止させ、ロシアとの国際関係を制限しようとしている。従って、「トルコ・ストリーム」の参加国に対し圧力がかけられるだろうことも、私は予期している。しかしながら、状況は今回、いささか異なっている。というのも、トルコはブルガリアとは違うのである。たしかにトルコはNATO加盟国だ。しかしトルコは、国益を首尾一貫して追求することで名高い国である。そんなトルコがEUの決定に依存するはずはない」

プシコフ氏はあわせて、ギリシャはこのプロジェクトに非常に高い関心を寄せている、と指摘する。

「ギリシャはプロジェクトに非常に高い関心を寄せている。財政危機にあえぐギリシャは、そこから抜け出すために、あらゆる国際プロジェクトを必要とし、それに望みをかけているのである。ところで、このプロジェクトの第2フェーズにおいては、セルビアが重要な役割を担う。いま一番重要なのは、ギリシャがプロジェクトから撤退しないことだ。おそらく杞憂だろう。欧州競技大会の開会式にあわせてプーチン大統領とエルドアン大統領がバクーで会談した際にも、この問題が話し合われている筈である」。

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