日本は原油価格下落から利益を得るが、一方その反動も

© AP Photo / Shizuo Kambayashi日本は原油価格下落から利益を得るが、一方その反動も
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「原油価格は、2016年末から2017年初めに上がり始め、2020年までには1バレル80ドルの水準に達する」―これは、国際エネルギー機関(IEA)のファティ・ビロル事務局長が東京で述べたものだ。IEAの評価によれば、2015年は、原油採掘に向けた新規プロジェクトへの融資額は、20%落ち込んだが、これはまだ底ではなく、来年2016年には、さらなる投資の落ち込みが見込まれるとの事だ。

東京新聞の報道では、原油価格の低迷は、米国におけるシェールオイルの生産に否定的な影響を与える可能性がある。シェールオイルを採掘しても採算が合わないといったケースも考えられるからだ。一方OPEC,サウジアラビアそしてアラブ首長国連邦は、原油の採掘を減らさない意向を明らかにした。アラブ首長国連邦などは、増産計画さえ表明している。さらにイランも、何百万バレルもの増産を計画中だ。

世界の原油市場の今後の動向について、ロシア連邦エネルギー発展基金のセルゲイ・ピキン総裁に話を聞いた―

石油価格、記録的な下落から一夜明けて上向きに - Sputnik 日本
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「OPEC諸国は、市場でのシェア、あるいは現在の予算執行のために戦っているのではなく、将来生き残るためのサバイバル戦をしているのだ。なぜなら、今後15年から20年の長期的な動向としては、世界の原油需要が減る事は明らかだからだ。現在複数の国々が、採掘量を増やそうと試みているのは、陰謀でもなく、現在の予算執行や市場でのシェア拡大に向けた戦いでもない。彼らは、自分達が将来生き残れるように戦っているのだ。彼らが、増産し自分達のもとにある原油を全て売ろうと試みているのは、将来のためである。将来、原油の需要が増えるというのは事実ではない。それゆえ現在、原油生産国の前には、中期的な生き残りを目指す課題が提起されている。価格について言えば、1990年代からの統計が参考になる。

2000年代、原油は1バレル30ドルが、大変良い値段とされた。今も、我々が1バレル37から38ドルだと言う場合、それは最もひどい価格というわけではない。しかしここで思い出して頂きたいのは、1年前、1バレル60ドルが大変ひどい価格だと言われていた事だ。来年原油価格は、30ドルから40ドルの間と、かなり手堅い値動きとなり、来年末までには、揺れ幅は1バレル40ドルから50ドルとなるだろう。

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米国の原油輸出だが、ロシアにとってプラスになる可能性さえある。なぜなら、米国の原油備蓄は減少するだろうし、世界全体の備蓄の減少が、価格上昇に影響を与えているからだ。米国が原油輸出を再開しても、ロシアのライバルにはならない。米国は軽質原油だが、ロシアのものはより重質だからだ。それぞれ買い手も違う。」

さて日本では、原油価格の低下は、全体として、景気に良い影響を及ぼしている。例えば、ここ20カ月間で初めて、卸売物価指数が下がったし、ガソリン価格も安くなった。日本の専門家らは、来年2016年は、電気料金や輸送コストが下がり、燃油サーチャージ(燃料とする油、灯油、軽油、重油などの価格に追随する、運賃とは別建てで徴収される料金)も低くなる可能性が高いと見ている。専門家によれば、こうしたすべての事は、消費税率が5%から8%に上がった結果、今年4月に始まった食料品価格の高騰を「緩和する」に違いないとの事だ。

その一方で日本は、輸出に依存する貿易立国として、原油価格低迷に関連し産油国で、日本製品への需要が減るのではないかと懸念している。また特に日本の経済界は、日本の主要な輸出入相手国の一つである中国の状況を心配している。外需の鈍化は、中国自体にとっても危険だ。なぜなら、このファクターは、アジア第二の経済大国日本を不景気へと押しやってしまうからである。

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