11:50 2020年04月01日
経済
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中国は、欧州における自国の貿易プレゼンスを強化するために、「鉄道外交」を行っている。23日、セルビアのノヴィサドで、セルビアとハンガリーを結ぶ鉄道のセルビア区間の着工式が行われた。鉄道建設を行うのは、中国鉄路総公司(China Railways)を中心とした中国企業だ。同鉄道は、ギリシャの港ピレウス港からドナウ・デルタまでのトランスバルカン輸送幹線の一部で、中国の投資の助けを借りて建設される。

これは現在、ベオグラードにおけるドナウ川の橋建設に次いで、中国が欧州で行う2つ目の大規模投資プロジェクトだ。またこれは、中国が同大陸で初めて建設する鉄道でもある。こんにち中国の積極的な参加の下、アジア、アフリカ、ラテンアメリカで同様のプロジェクトが実施されている。中国は、一度に4大陸で自国の「鉄道外交」を積極的に実施している唯一の国となった。中国の李首相は、セルビアとハンガリーを結ぶ鉄道の着工を祝福し、同鉄道の戦略的役割を指摘した。李首相は、次のようなメッセージを寄せた-

「ハンガリーとセルビアを結ぶ鉄道幹線は、中国、セルビア、ハンガリー間の協力における主力プロジェクトとなっている。その始動はまた、中国と中央ヨーロッパおよび東欧諸国の活発な協力における新たな歴史的出来事でもある。同プロジェクトが、欧州のインフラを強化し、輸送・通信的な相互連携を高め、欧州の人々の福祉を向上させ、欧州統合を促進するだけでなく、中国と欧州が発展するための戦略を、さらに首尾よく結びつける助けとなると確信している」

李首相は、2014年12月にベオグラードで開かれた中国と中東欧諸国首脳会議で同プロジェクを提案した。今年11月に蘇州で開かれた中国・中東欧諸国首脳会議では、投資協定に署名がなされた。欧州の深刻な金融問題も、バルカン半島などで列車の運行が停止する原因となった中東やアフリカからの移民流入も、この署名を妨げることはなかった。中国はプロジェクトの総額11億ユーロの54パーセントを投資する。350キロの鉄道建設の期間は2年。ロシア科学アカデミー欧州研究所の専門家ヴラジスラフ・ベロフ氏は、プロジェクトが短期間で始動したのは、中国と欧州双方の関心を反映しているとの見方を示し、次のように語っている‐

「ここでは、中国の投資家と、同プロジェクトがその領内で実現される国々の関心が密接に結びついている。プロジェクトは、全関係国の輸送・物流に関する目的を実現するためのものだ。貨物輸送の可能性は、全ての国を満足させている。そして中国は、自国の企業が、同プロジェクトから利益を得る企業の一つとなることで関連を持つ。これはグローバル化の象徴だ」

ノヴィサドで鉄道の着工式が行われた23日、「中国遠洋運輸公司(コスコ)」がギリシャのピレウス港の支配権株購入の唯一の入札参加者として残ったと報じられた。先に、APモラー・マースク傘下のAPMターミナルズとフィリピン港湾運営インターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービシズが、この入札に参加していた。コスコはすでに2009年、ピレウス港のコンテナ-ターミナル2つを35年間にわたって運営する権利を獲得している。コスコが入札に勝利した場合、新たに取得するピレウス港の株は、中国による同港を介した貨物輸送に対する管理を強めるだろう。ピレウス港は将来的に、中国投資のおかげで、ハンブルク、アントワープ、ロッテルダムなどの欧州の主要港と肩を並べる可能性がある。専門家の多くは、すでにピレウス港を、欧州における中国の拠点と呼んでいる。なぜなら地中海北部に位置するピレウス港は、現在中国製品がEU域内市場に送られているスエズ運河に最も近いからだ。ドナウ川の港を含む、中国の投資家たちの助けを借りて建設されているギリシャ、マケドニア、セルビア、ハンガリーの回廊は、中国がより速く、かつより効果的に欧州市場における自国のプレゼンスを拡大するのを助けるだろう。

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