23:33 2019年05月26日
ジェラルド・コットン氏

仮想通貨交換業者が急死 150億円が顧客に返却不可能

© 写真: Facebook/Gerry Cotten
経済
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仮想通貨交換所クアドリガは2013年に開設。5年間でカナダの有力な仮想通貨交換所へと成長し、36万人の登録者を集めた。ところがクアドリガのスタッフは、創始者のジェラルド・コットン氏のわずかひとり。コットン氏は自分のノートパソコンからサイトを管理し、セキュリティに細心の注意を払っていた。

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1月15日、クアドリガのフェイスブックは、コットン氏の死去を発表。発表には彼の妻で相続人のジェニファー・ロバートソン氏の署名が記されていた。ロバートソン氏によればコットン氏の死因は、クローン病の合併症だった。

コットン氏の死去が明らかにされるまでの間、クアドリガのユーザーからは交換所からの金銭引出しがあまりにも遅延していると不満があげられていた。クアドリガは遅延について、クアドリガの2200万ドルの資金が預け入れられているカナダのCIBC銀行と裁判所を通じ説明を行なった。CIBC銀行は事態を懐疑し、クアドリガ所有の2200万ドルを10ヶ月間凍結した。

1月28日、クアドリガはそれまで自動モードで行われていたユーザーの金銭の授受を中止した。1月31日、夫の死後、クアドリガのほぼ大半の株を保有することとなったジェニファー・ロバートソン氏は、カナダのノバスコシア州で最高裁判所に倒産保護に関する訴訟手続きを開始。(カナダでの裁判所は、債権者に債務返済の猶予を与えるために、最低30日間にわたって、企業に対する訴訟を阻止することができる。)

ロバートソン氏は、11万5千人のユーザーの資金が「凍結」されたことを明らかにした。未払金の総額は1億5300万ドルのフィアットマネーと1億3700万ドルの仮想通貨に上った。

ロバートソン氏によると、たった一人でユーザーの資金管理をしていたコットン氏は、仮想通貨の主要部分をインターネットと切り離された「コールドウォレット」に保管していた。彼の死後、これらのウォレットへのアクセス方法が失われた。クアドリガ関連の情報が明らかに保存されているとみられるコットン氏の作業用コンピューターはもパスワードによって保護されており、ロバートソン氏もその暗号は知らない。コンピューターへの侵入を試みてロバートソン氏が雇った複数のセキュリティ専門家でさえ、なすすべはなかった。

ロバートソン氏は、現段階で自分が負債の一部返済に分配できる唯一の資産は、理論上はクアドリガがまだ引き出せずにいる銀行預金の2200万ドルだと主張している。またロバートソン氏は裁判所に対し、 クアドリガの顧客に返済するためにコットン氏の「コールドウォレット」を発見するか、または他の方法を考えるための時間的猶予を求めた。

クアドリガのユーザーの中からは、コットン氏が顧客の金を盗もうとして自らの死を演出しているのではないかと疑う声もあげられている。ロバートソン氏はこうした疑いを払拭しようと、仮想通貨取引所の売却を検討し、夫の死亡診断書まで訴訟手続きに提出している。

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