ジャンボン氏によると、3月の経済崩壊による株式市場の「大規模ラリー」は、経済の実態を反映する間もなくあまりにも早く起きた。さらにこの現象には、世界中で新型コロナウイルスの第2波が起こるリスクが考慮されていないと指摘している。
ジャンボン氏は、有効な新型コロナウイルスワクチンの登場が経済回復を促すとみているが、ウイルスは現在、米国、南米、アジアを中心に感染を広げている。確実な回復を達成するためには、運と「関係国の国民と正しい行動」が必要だという。
バンク・オブ・アメリカが7月に資産運用会社を対象に行った調査によると、V字型景気回復が見込めると予想したのは、14%の企業のみ。アンケートの参加企業の44%は、U字回復を待つべきと答えていた。さらに、回復の仕方はW字型(下落後に急激な回復、再び下落して成長)になると答えた企業もあったという。
世界銀行(WB)は、2020年の世界経済の成長率は新型コロナウイルスのパンデミックによりマイナス5.2%と予想し、第二次世界大戦以降で最悪になるとみている。
WBは、ロシアのGDP成長率がマイナス6%になると予測。欧州委員会は、今回の経済危機は欧州での世界恐慌以来最大の景気後退になるとみている。