13:22 2020年11月24日
経済
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アジア太平洋地域の15の国々が、米国を排除した大規模な自由貿易圏の構築を目指す協定に署名した。この東アジア地域包括的経済連携(RCEP)は他でもない中国の提唱によって始まったものである。この協定が今後どのようなものになっていくのか、「スプートニク」が専門家に話を聞いた。

米国は、トランプ大統領在任中、環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱し、実質上、地域の隣国に対して影響力を強める中国との力を釣り合わせる可能性を失った。

次期大統領のジョー・バイデン氏は、トランプ政権時代の保守主義による否定的な影響を克服するために困難な作業を行うことになる。一方、これに関連し、雑誌「エキスパート」の経済アナリスト、アンナ・コロリョワ氏は、日本は自国に有利になるようこの期間を利用しようとしていると指摘する。

「日本も署名を行った協定は、関税を引き下げることにより、加盟するアジア諸国の可能性を拡大するものです。加盟国は経済的な特権を手にすることになり、地域のマクロ経済の安定を促すことになるでしょう。この協定に中国が参加していることが、どのような言葉よりもそのことをよく証明しています。実利的な中国は、自国の発展に最大限に効果的なプロジェクトにしか参加しないからです。また農業、自動車産業、発展しつつあるハイテク分野など、行政上の制約が解除されることにより利益を得ることができる経済分野を軸とする近隣諸国がこの協定に署名したことも非常に重要です。加盟国が地理的に近くに位置していることから、輸出入の手続きの簡素化は、この協定の大きなプラスであり、肯定的な側面の一つだと思います」。

日本の安倍前首相は、米国が参加するTPPがいわゆるアベノミクスの成功に影響を与えてくれるものと大いなる期待をかけていた。しかし、TPPに対するトランプ大統領の決定は、この計画を無期限に延期させることとなった。

しかし2020年、日本は、ある意味でトランプ大統領が幻想に対して「予防接種」を施してくれたことによって、米国抜きで自国の経済問題を解決するという「抗体」を身につけることができたとコロリョワ氏は指摘する。

「アナリストのほとんどが中国経済はまもなく、米国経済に追いつき、追い抜くだろうとの見解で一致しています。新たな協定の規定の対象外となる米企業はこれまで通り、関税を支払わなければならず、自国製品を輸出するにあたっては、数多くの合意を経なければなりません。トランプ大統領自らが打ち出した保守主義が「高まる」中、この状況は、当然ながらアジア市場における米企業の活動を困難なものにするでしょう。いくつかの米企業は、米中関係の悪化を背景に「締め出される」可能性もあります。米企業は中国領内にまだ支社や支店を置いています。というのも、長年かけて築かれてきた貿易関係はいまもまだ強力なものだからです。しかし、中国市場における米企業の立場は次第に弱まり、米企業は、別の国で新たな販売市場を模索しながら、活動拠点を移転させていくことになるでしょう」。

一方、コロリョワ氏は、こうした状況で、米国がTPPに復帰することも考えにくいと指摘する。

「米国の憲法や法律では、前大統領の決定を廃止したり覆したりするのには長い時間がかかる仕組みになっています。以前の決定を、あれは過ちだったと言って、簡単に取り消すことはできないのです。バイデン氏は、経済および外交における世界の主導者としての米国の体裁を保ちながら、トランプ大統領から引き継いだ問題を克服するのに長い時間をかけることになるでしょう」。

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中国, 日本, TPP
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