08:53 2020年09月26日
新型コロナウイルス
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新型コロナウイルスの感染拡大により、マスクと手袋の着用が習慣化する中、多くの国で医療廃棄物が増大している。医療機関と薬局がこれらの廃棄物を個別に回収、再利用しているとしたら、各都市の自治体にはそのような仕組みは存在しない。スプートニクはロシアの環境活動家に、増大する医療廃棄物を処理するために世界で講じられている対策について聞いた。

交通機関を利用して通勤する人が使うマスクの数は、1日平均で最低5枚、つまり1ヶ月で140枚である。ほとんどの場合、使い終わったマスクは一般ごみとして廃棄され、ごみ収集場へと運ばれる。

雑誌 「エンヴァイロンメンタル・サイエンス&テクノロジー・ジャーナル」の統計によれば、毎月、世界では1290億枚のマスクと、650億枚の手袋が廃棄されている

世界初のロシア製新型コロナワクチン 基盤のプラットフォームは40年来の研究の成果
© Sputnik / Press service of the Ministry of Health of the Russian Federation
さらに、もしも市民が廃棄物の再利用に関するすべての規定を遵守し、使用済みのマスクをポリ袋に入れたとしても、それはアラブ首長国連邦のように、プラスチックごみの量を増やすだけである。

インドでは廃棄するマスクを小さく切って、紙袋に入れ、3日経過した後、他のごみと一緒にごみ収集場に持っていくことと決められている。

グリーンピース・ロシア支部は、使い捨ての医療用マスクはプラスチックの一種であるスパンボンド不織布で作られている点を指摘している。スパンボンド製のマスクはプラスチック製のボトルよりも危険性が高いものとされているため再利用できず、再利用するには殺菌処理をしなければならない。グリーンピースは繰り返し使えるマスクの使用を推奨し、できるだけ外出を控えるよう呼びかけている。

慈善協会「分別収集」の広報官はスプートニクからの取材に対し、

「医療用マスクの回収、その特殊な処理システムとその後の再利用に関する特別な項目を設ける必要があります。現時点で、マスクや手袋をリサイクル資材として繰り返し使っている人はいません」とコメントしている。

また全ロシア自然保護協会中央会議のメンバーであるチムール・ウスマノフ氏も世界の取り組みを例に挙げ、この意見に賛同している。

「タイやオーストラリアではコロナウイルスの感染拡大を受けて、特別なコンテナが一般的に使われるようになっており、イルクーツク州でも試験的なプロジェクトがスタートしています。こうしたコンテナの数は地域の居住区の人口とコロナウイルスの感染率に合わせて算出する必要があります」。

米コンサルティング会社「グランド・ビュー・リサーチ」のデータによれば、世界における使い捨てマスクの売り上げだけを見ても、2019年には8億ドル(およそ850億円)だったのが、2020年には1660億ドル(およそ17兆6,800億円)に増加している

これにプラスチック製の袋の販売数が増加していることを加味しなければならない。食料品やその他の商品のデリバリーが増えているためである。シンガポールだけでも、自主隔離体制が導入されていた8週間で、市民が出すプラスチックごみは、通常量を1470トンほど上回った。

フランスでは、NGO団体「海洋汚染予防協会」(Opération Mer Propre=きれいな海作戦の意)が海中で、定期的に数十、数百の手袋やマスク、消毒用の容器を発見している。この非政府機関は海で発見した廃棄物の写真をソーシャルネットワーク上で公開している。

2018年に発表された国連の評価によれば、世界の海洋には毎年およそ1,300万トンのプラスチックが投棄されている。これに関連し、雑誌「オーシャングラフィック」は、コロナウイルス対策として使い捨てのプラスチック製品が使われていることにより、世界ではこの指標が大幅に増大する深刻な懸念が高まっていると指摘している。

国連貿易開発会議の専門家らは、新型コロナウイルスの感染拡大とともに現れたプラスチックのおよそ75%はおそらく再利用されることなく、ゴミ収集場の廃棄物となり、海や川、またそこに生息する動物相や植物相に害を与えることになると危惧している。


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環境, 新型コロナウイルス
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