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    夜の図書館へどうぞ

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    リュドミラ サーキャン
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    ロシアで人気を獲得したイベント「ミュージアム・ナイト」と「シアター・ナイト」が始まってから3年後、さらにもう一つの文化的「ナイト」が加わった。それは、「ライブラリー・ナイト」だ。

    「ライブラリー・ナイト」は、ロシア全土で4月24-25日にかけての深夜に開かれた。これは毎年開かれている読書フェスティバルだ。「ライブラリー・ナイト」には、ロシアのたくさんの図書館、書店、文学博物館、アートスペースなどが参加していた。「ライブラリー・ナイト」は、ロシアで2015年に祝われている「文化年」の主要なイベントとなった。

    以前、ソ連は世界で最も読書量の多い国だと考えられていた。今のロシアも「同じだ」と述べるのは難しい。若者たちはゲームに熱中することが増え、読書は忘れられることが多くなっている。そのため「ライブラリー・ナイト」の企画者たちは、新たな若い読者をひきつけ、図書館の新たな可能性を紹介するために、このイベントを開催している。「ライブラリー・ナイト」の日だけは、図書館や古文書保管所などの非公開の文書保管場所を訪れることができる。また文学コンテストに参加して、入賞賞品として貴重な書籍やアートブックをもらうこともできる。さらに作家のサイン会やブックフェアなども開かれる。

    第1回「ライブラリー・ナイト」は、2012年に開かれた。そして、すぐに大きな関心を呼んだ。「ライブラリー・ナイト」組織委員会のソフィヤ・アヴジュヒナさんは、次のように語っている。

    「このイベントを初めに提案したのは図書館コミュニティーでした。すなわちこれは、なんらかの上層部から指示されたイベントではなく、図書館が自ら集まって、このようなイベントの開催を決定したのです。そして最初の年からモスクワだけでなく、ロシア全土でこのイベントは支持されました。参加者の数は毎年増えています。2012年、モスクワでは約200ヶ所が『ライブラリー・ナイト』に参加しましたが、その2年後の2014年には、ロシア全土で2000ヶ所以上がこのイベントを支持しました。『ライブラリー・ナイト』の課題は、若者や家庭を持つ人たちなど、新しい人々を図書館へひきつけることです。『ライブラリー・ナイト』の目的は、単に図書館の開館時間を延長することではなく、埃がかった窓の隣に書籍が並んでいるのではなく、余暇を有益に過ごせる『発展する空間』である現代の図書館を紹介することです。今年の『ライブラリー・ナイト』では、レクチャー、朗読会、演劇、コンサート、展覧会、また作家との交流会などが開かれました。その他にも、若い画家たちの展覧会、子供のためのマスタークラス、漫画のプレゼンテーションなども開催されました。」

    2015年の「ライブラリー・ナイト」のメインテーマは、「日記を開いて‐ 時をつかまえて」だった。過去の時代の偉大な作家だけでなく、普通の人たちの日記も、今の時代に生きるロシアの人たちが、当時を旅し、過去の雰囲気に浸るチャンスを与えてくれた。また「国民の日記」と名づけられた共同作品の制作に参加することもできた。これは現代の人々の日記をもとにした総合的なインスタレーションだった。「日記」は、文章、動画、画像あるいはSNSなど、多岐にわたるフォーマットで制作される可能性があった。日記を基にしたインスタレーションでは、取り巻く世界や、またそこにおける「自分の場所」を現代の人々がどのように見たり感じたりしているのかが分かった。

    2つの特別プロジェクト「ライブラリー・トワイライト」、「ライブラリー・ヘッドライト」もある。これらはすでに読者の間で大きな人気を獲得した。「ライブラリー・トワイライト」は、児童・青少年のための総合的なインタラクティブイベント。図書館や書店を訪れた若者たちのために、夜の10時まで、興味深いアドベンチャーゲーム、クイズ、マスタークラスなどが開かれた。様々な作品の登場人物に扮した人たちが、訪れた人々をおとぎ話の世界へ誘い、興味深い話を聞かせてくれた。

    「ライブラリー・ヘッドライト」は、美術館や博物館、図書館、書店が近くにない地域に住む人々のためのプロジェクトだ。そのような地域に「移動図書館」がやってくる。「移動図書館」は、書籍を運ぶ手段だけでなく、ロシアの図書館システムの重要な一部でもある。

    また今年、本が好きな読書家に嬉しいプロジェクトが準備されていた。それは、新たな文化プロジェクト「言葉の町」と「画家と本」だった。これらのプロジェクトは、図書館や博物館、美術館を超えて、モスクワの公園や並木道などで開かれた書籍のお祭りだった。有名なグラフィティ・アーティストたちは、住宅の壁に、現代の作家たちの作品にちなんだイラストや、作品の一部を引用して文字を描いた。各オブジェクトには、表現されている文学作品の情報や、最寄の図書館の住所に関するコードが付けられており、この情報をもとに、図書館で作品を見つけることができた。これらは町を「バーチャル本棚」に様変わりさせた。

    その他、モスクワの公園や並木道では、ロシアや外国のグラフィティ・アーティストたちの作品が展示された。「ライブラリー・ナイト」は、何らかの形で、ロシアのあらゆる図書館を網羅していた。そして、希望者たちは慣れ親しんだ図書館の別の姿を目にして、心地よく楽しい雰囲気を感じることができた。

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    文学, モスクワ
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