英国でブルガーコフの小説が舞台化、観客の反応は

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ブルガーコフの小説を手に取る若者 - Sputnik 日本
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ロンドンの劇団「ソー・イット・ゴーズ(So It Goes)」は20世紀ロシア文学を代表するミハイル・ブルガーコフの小説『運命の卵』(ダグラス・ベイカー演出)を舞台化した。客席60の小劇場「バロンズ・コート・シアター」で上演された舞台にリア・ノーボスチ通信社の記者が足を運んだ。

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舞台にはブルガーコフ自身の自伝的要素も盛り込まれており、客席には動揺が走った。

『運命の卵』は作者のブルガーコフが1924年に執筆した小説で、動物学者のペルシコフ教授が繁殖力を急速に高める「生命光線」を発明する、というシナリオ。人類の幸福に貢献すると思われた偉大な技術だが、偶然にもその光線を浴びて大量に発生してしまったアナコンダがモスクワ社会を混沌の底に突き落とす、というSF仕立ての作品だ。

イギリスで上演された舞台にはなんと作者のブルガーコフ自身も登場、長身の美男子アレックス・チャールズが演じた。しかし、客席には動揺を覚える観客も見られた。ロシア語話者の観客は「どうしてブルガーコフが登場したのかよくわからない。自伝的要素の多い作風の作家であるにしても、『運命の卵』にその要素を盛り込まなくてもよさそうなものだ…。奇妙ではあるが、実に面白い舞台」と感想を伝えた。

「ソー・イット・ゴーズ」は2011年に設立された劇団で、現代作家のカート・ヴォネガットから古典のダンテまで、幅広いレパートリーを誇る。イギリスで『運命の卵』は4月27日まで上演される。

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