07:38 2020年07月15日
文化
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英国のユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンが開発したニューラルネットワークが失われたピカソの傑作を見事に復元させた。物理学、数学等の論文を保存・公開するウェブサイト「アーカイヴ(arXiv.com)」が公開した。今回発見された「裸婦」の像は全く別の作品の絵の具の層に塗り込められ、隠されていたもの。人間の脳の仕組みを数値をモデル化したプログラムは、ピカソ独自の様式ををしっかりと保ちながら、それに新たな色彩を加えることに成功している。

絵画作品の下に、塗りつぶされたスケッチや別の完成された絵が見つかることは少なくない。

ピカソのあの『老いたギター弾き』も同じ運命をたどっている。この絵は、ピカソが1903から1904年にかけて制作したものだが、20世紀末に、この作品にX線撮影が行われたところ、作品の上部に別の絵が隠されていることが判明した。そこで今度は赤外線カメラで撮影してみると、座った裸婦が左腕を前に出している姿が映し出された。

この作品はピカソが悲しく、物思いに沈んだ人々を描いた、「青の時代」の作品だ。

​X線撮影では下絵はモノクロの状態でしか分からない。

この問題を解決しようと研究者らは、隠された絵の様式と色を再現するプログラムを開発した。その手法とは、まず画家が同時期に描いた別の作品をニューラルネットワークに学習させ、その様式と色を身につけさせて、目的の絵画の復元に生かすというもの。そこで今回、研究者らは『老いたギター弾き』と同じ制作時期、同じ様式で描かれたピカソの『人生(1903年)』を学習材料に選んだ。

もちろん、失われたピカソの絵画がこのプログラムによって原画として完全に再現されたわけではない。しかし、今回研究者らが開発した手法を用いれば、美術史家らはより多くの未知の傑作を復元できるにちがいない。

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人工知能, スペイン, フランス, 芸術, 文化
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