20:44 2020年07月08日
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日本をテーマにしたフォトコンテスト「The Country Where Everything is Different」(あなたの知らない日本)がロシアで開催されている。応募はオンラインで7月31日まで受け付け、8月8日に結果が発表される。このコンテストはJNTO(日本政府観光局)モスクワ事務所が、ナショナルジオグラフィック・ロシアと連携して行っているもので、2018年に続き2回目の実施となる。主催者は「新型コロナウイルス拡大で海外旅行ができなくなっている今こそ、コンテストを通して日本の知られざる魅力に触れ、ロシア人に日本への興味関心を持ち続けてもらいたい」と話している。

このコンテストは、ロシアにおけるオンライン日本祭「Japan Online Fest 2020」のプログラムの目玉のひとつであり、今年から来年にかけて実施される「日露地域・姉妹都市交流年」の事業でもある。

応募対象となるのは、日本で撮られた写真または日本をモチーフにした写真で、ロシア国民であれば誰でも参加できる。作品はナショナルジオグラフィック・ロシアの専門家らによって選考され、最優秀賞受賞者には日本行きのペア航空券が、入賞者にはその他の商品が贈呈される。ただし、いつ日本への旅行が再開できるかわからないため、航空券の有効期限は特別に長く設定するとのことだ。

コンテストのノミネート作品は、ナショナルジオグラフィック・ロシアのこちらのページに順次アップされていくので、お気に入りの一枚を見つけるのも面白い。すでに多数の応募が集まっており、桜や富士山といった定番の風景から、路上の自転車やガラス張りのオフィスビル、新幹線を待つ人といった変わり種まで、ロシア人のユニークな視点を楽しむことができる。

コロナ騒動が起きるまでは、ロシアから日本への旅行者は毎年右肩上がりで増加してきた。2019年の1年間で日本を訪れたロシア人は約12万人にのぼり、前年比で26.6パーセントの伸び率だった。毎年、桜のシーズンは特に人気があるが、今年は3月27日からロシア当局が国際線フライトを禁止。問答無用で旅行キャンセルとなり、楽しみにしていた桜を見られなかった人が続出した。

6月に入ってロシア人は、夏のバカンスについて考え始めているが、今年は近場のレジャーがメインになりそうだ。コロナ禍や原油価格下落による経済の低迷により、大手ポータルサイト「ヤンデックス」の調査によれば、63パーセントが「この夏はどこへも行かない」と答えている。

もし7月に国際線が再開したとしても、近場で格安の行き先に人気が集まり、すぐには日本に目が向かない可能性がある。これまで作ってきた良い流れを、コロナで止めてしまいたくない、というのがインバウンド関係者の共通の願いだろう。

JNTOモスクワ事務所の本蔵愛里所長は「日本への興味の維持は重要なことです。いつか旅行ができる状態になった時の候補地として、日本を忘れないでほしい。自粛期間中にはオンラインコンテンツの需要も伸びるので、関心が高まることを期待しています。時期が来れば、例えばモスクワのメインストリートにおける展覧会など、優秀作品の披露の機会を設けたいと考えています」と話している。

フォトコンテストの開催は、昨年5月に行われた日露観光促進協議の中で合意されたもので、ロシア側も日本人を対象にしたフォトコンテストを今年8月にスタートする予定だ。いつかそれぞれの国を安心して旅行できる日を夢見て、まずはオンラインで行き先を「予習」するのも良いかもしれない。

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