23:08 2021年05月07日
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米カリフォルニア大学の研究グループは、幸せとは何かという問いに対する答えは、その人が地球上のどこに住んでいるのか、どのような文化圏に属しているのかによって異なるとの結論を導き出した。研究論文は、科学雑誌「プロス・ワン」に掲載された。

米国の研究グループが実施した世論調査には、42言語の63カ国を代表する15,000人以上が参加した。参加者の多くは学生で、全体の71%が女性だった。

世論調査の結果、幸せの概念は文化圏によってかなり異なっている、ときにはまったく正反対のものである場合もあることが分かった。とりわけ、こうした明確な違いは西洋と東洋に見られるという。

西欧諸国の幸せのイメージは、個人主義の獲得が基礎となっており、世界に対して、やや自己中心的である。ここでいう幸せは、幸運ではなく、長きにわたる懸命な努力に対する然るべき褒賞だと捉えられている。研究者によれば、こうした幸せのイメージは、「成功すれば、神が好意を寄せてくださる」というプロテスタントの世界観が反映されたものである。

一方、東洋文化圏に属する、日本人の幸せの概念はまったくこれとは異なっていると研究者は指摘する。この概念でもっとも重視されているのは自分自身ではなく、家族、親族、職場の仲間など、自身が属する集団の平和である。研究者は、つまり東洋文化圏の人々は、幸せな人々に囲まれているときに本当に幸せだと感じるということだとの見解を述べている。これは周囲との調和の中で生きることを説いた仏教、道教、儒教の世界観に通ずるものである。

西欧諸国における幸せが独立、自由であるとしたら、東洋諸国の幸せはその反対で、周囲との繋がりである。西欧諸国の人々の幸せは鋭い感覚である一方、東洋の人々のそれは調和であり平穏である。さらに、研究者は、いずれの概念もアフリカ諸国などとはまた異なると指摘する。

このように、米国の研究グループは幸せの概念には文化によって異なる意味を持つことを示してみせた。そこで、研究者らはより普遍的な幸せの概念を作り出す必要があるとの見解を示している。


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