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    ウクライナ南部・東部情勢先鋭化 現地から仏人ジャーナリストの証言

    ウクライナ南部・東部情勢先鋭化 現地から仏人ジャーナリストの証言

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    この一週間、ウクライナ南部・東部の状況は、急激に悪化した。毎日、一般市民の間で新たな犠牲者が出ているとの悲劇的なニュースが届いている。米国当局は、紛争がエスカレートしているのはドンバスの義勇軍とロシアのせいだと主張している。

    米国務省のキルビー報道官は「我々は、ロシア軍と分離主義勢力の混合部隊による東ウクライナの停戦ラインを越えた攻撃が急激に増えていることを、極めて憂慮している」と述べた。キルビー報道官によれば、欧州安保協力機構(OSCE)の監視員達は、攻撃の大部分が、ロシアと義勇軍による混合部隊によるものであると確認している、との事だが、米国務省報道官は、自分の言葉を裏付ける具体的な事実を挙げることはできなかった。またキルビー報道官は、ウクライナ東部での即時停戦及びミンスク合意の完全遵守も呼びかけている。一方ロシア政府も、同様のアピールを出しており「ウクライナにはロシア軍部隊などおらず、ロシア軍人もいない」と再三述べてきた。

    17日、月曜日、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は、ジャーナリストの質問に答え「ロシア政府は、ウクライナ東部の状況先鋭化を憂慮している」と述べた。外相によれば「ここ数日の出来事は、通常の戦闘行動に向けた準備を思い起こさせる。ウクライナ軍が攻撃命令を受け取った、昨年の8月がちょうどこんな風だった」との事だ。ウクライナ軍の攻撃が行き詰った時、キエフ当局は交渉に応じ、それが一回目のミンスク合意となった。紛争を武力で解決しようとのウクライナ指導部の次の試みは、今年の1月に着手されたが、これも挫折した。その後生まれたのが、ミンスク第2合意だった。
    ラブロフ外相は「ウクライナ紛争におけるロシアの立場は変わらなかった」と強調し、次のように続けたー

    「我々には、もうこれ以上実験したり、運試しをする必要はないと思われる。必要なのは、今年の2月12日にミンスクで合意された事を単に遂行することだ。軍事面での緊張緩和ばかりでなく、政治プロセルの開始が待たれている。」

    それではウクライナ南部・東部での紛争のエスカレートは、誰に罪があるのだろうか? ラジオ・スプートニク記者は、東ウクライナにおり、事態の悪化を肌で感じているフランスの歴史家でジャーナリストのロラン・ブライアル氏の意見を聞いた-

    「私はドネツクに、約ひと月いる。言える事は、ここ4.5日、銃撃や砲撃が強まったということだ。特に、152や200ミリといった大口径の大砲やロケットランチャーによる攻撃音が聞こえ始めた。市の中心部が、被害を受けている。私は、キエフ地区の近くに住んでいるが、自分自身、砲撃の証人となった。緊張が増しているように感じられるし、日に日に犠牲者の数も増えているようだ。ドンバス領内に、ウクライナの特務部隊が入り込んでいることは明らかだ。一週間前、そうした工作員の捜索作戦が実施された。私が言葉を交わした義勇兵らは、住居地区への砲撃や一般市民が住む地区への銃撃が強まっていることを話してくれた。市民を町から去らせようとしているのだ。電気を供給する施設への攻撃も行われている。

    地元住民は、OSCEに対し強い苛立ちを感じている。なぜなら。OSCEの代表らは、昼間だけしか働いていないからだ。主に一般市民の間で犠牲者が出る夜中のことを、OSCEの監視員らが見ていないことに、住民は特に苛立ちをつのらせている。そうした憤りは、よく理解できる。しかし、OSCEに対するいかなる攻撃もなく、これはすべて、明らかな宣伝に違いない。

    私はここに、すでにひと月いる。軍事用も含め、取材許可証を受け取った。ここにはロシア軍はいないと断言できる。いるのは自主的にやってきたロシアの義勇兵達だ。国境付近での、ロシア軍のいかなる集結もない。ラヴロフ外相は、フランスの新聞『Libération』の取材のなかでポロシェンコ大統領が述べた欧州諸国に対するロシアの攻撃について『たわ言』と言ったが、これはポロシェンコ大統領の言葉を定義する正確な表現だ。私は、ラブロフ外相の言葉に賛成だ。なぜなら言うことが何もない時には、何でも言えるものだからだ。」

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