20:57 2020年08月13日
フィギュア特集
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2020年6月にタイで会議が開催され、フィギュアスケートのペアとシングルに関する変更がISUに提案される。ひとつめの変更はショートプログラムの名称を「テクニカル」に変更するというもので、技術点の比重が構成点に比べて大きくなり、60:40になるというものだ。フリーでは逆に、構成点が基本となり、構成点60に対して、技術点40となる。この変更は選手たちに芸術性や振り付けにより重きを置くよう推奨することになるはずだ。これで、4回転を武器に持つジュニア選手のせいで氷上を去ることを余儀なくされた年長の選手に二度目のチャンスを与えることになるのだろうか?

「気休めの薬」

グランプリファイナル2017で2位、平昌オリンピックにも出場したマリア・ソツコワはISUがこの変更を検討していると聞いても驚かない。「このテーマは今、スポーツ界で活発に議論されています。私自身はルールを何らからの形で変えてほしいと思っています。なぜなら私自身、若干19歳ですでに年長のフィギュアスケート選手というカテゴリーに入れられる羽目になっているからです。素晴らしい滑りをして、私がいつも肩を並べてきた選手たちが、ほぼ技術点だけの要因で敗北し、キャリアを終えていくのを見るのは悲しいものがあります。

良識的な変更が行われれば、アシュリー・ワグナーやカロリーナ・コストナーなど、フィギュアスケートの人気アップに大きな役割を果たした素晴らしい選手が復帰できるかもしれません。彼女たちは観客やスポンサーを呼び込んできた選手なのに、その彼女たちが、選手としては何の将来もないとして、年金をもらうまで滑り続けるためにショーの世界に大量に流出しています。これは決して正しいあり方ではないと思います。ですから、どうやって是正しようかという考えが生まれるのです。けれど、今回の議論が既存の問題から注意を逸らすための単なる「気休めの薬」になってしまうのではないかと心配しており、抜本的な変化があるとは思えません。」

理想的ではないシステム

トルソワ選手
© REUTERS / USA TODAY Sports / Dominique Belanger-Gagne
功労コーチのインナ・ゴンチャレンコは「フィギュアスケートは複雑化し、その結果、急激に若年化しています。つい最近まで憧れの的だったトップ選手のほとんどがキャリアのピークで引退を余儀なくされています。4回転は止めることのできないプロセスだと言う人もいれば、現状では芸術性を評価する構成点が不足していると感じる人もいます。ですから、妥協点を見つけることが必要です。かつてアイスダンスについて激しい議論がありましたが、今となっては、美しくて見ごたえのあるアイスダンスのないフィギュアスケートは想像できません」と、今回の決定は決して特別なものではないと説明した。

スプートニクはまた、ISUのメンバーにも直接説明を求めた。ISU副会長のアレクサンドル・ラケルニクは、提案はたしかに存在するが、だからといって、その提案が採択されたということではないと語った。「ペアとシングルについて、変更の提案がISU技術委員会から行われました。技術委員会はこの問題をすでに数年にわたって議論しています。しかし、変更を承認できるのはISU評議会のみであり、評議会のメンバーが6月にそれを承認するかどうかは分かりません。最大の変更点は確かに構成点のジャッジにあり、フリーで構成点が60となることで決定的な役割を担い、テクニカルは40に留まるというものです。現在のシステムは、たしかに理想的なものではないかもしれません。ですからISUは現状の改善に向けて、やるべきことが多くあります。」


マリア・ソツコワは、もし変更が承認されたとしても、変更が導入されるのは2022年に北京で開催される冬季オリンピックの後になると考えている。「今、この大きな大会の前にルールの抜本的変更に踏み切れる人はいません。選手が落ち着いて調整に取り組み、新しいルールに沿って練習できるようにするためには、絶対に移行期間が必要です。移行期間は技術専門家にも必要です。かつて6.0点満点方式が廃止され、エレメンツごとに点数が付き、加点や減点が導入されたとき、誰もが新しい方式に慣れるためのプロセスを踏んできました。1日にして変更されたわけではなく、何年もかけて確立されてきたのです。」

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