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その結果で五輪行きが決まる フィギュア世界選手権2021は決行か? 専門家らの見解

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3月のスウェーデンでの世界選手権2021は今のところ、シーズン中でほぼ唯一、中止が決まっていない国際大会だ。ただし、スウェーデンの国内大会がすべて開催中止に終わっている状況を見る限り、世界選手権の行方は予断を許さない。なぜここまでストックホルムでの世界選手権の開催が決定的な要素となるのかについて、スプートニクは専門家らに見解を伺った。

各国のフィギュア連盟はまず自国でのコロナウイルスの感染状況を考慮し、大会中止の決定をとってきている。ロシアの場合、国内選手権も含め、今シーズン前半はすべての国内大会が開催できている。

目前にはロシア杯ファイナルがある。これでスウェーデンの世界選手権への代表選手が決定する。ロシア・フィギュアスケート連盟のアレクサンドル・ゴルシコフ会長は、世界選手権の開催がいかに重要かについて次のように語っている。

「1月28日の世界フィギュアスケート連盟(ISU)の決定待ちです。吉となるよう非常に期待しています。なぜなら世界選手権の結果で五輪への各国の参加割当てが決まるからです。ですから決行されないとなると、今度は割当て枠をどうするかという問題が起きてしまうのです。」

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ロシアフィギュアスケート連盟は、国際試合で空いてしまった「真空」を国内で別の大会を開催することで補完しようとしている。まず、ロシア杯のファイナルの他に検討されているのが国内でのチーム対抗戦だ。五輪や世界フィギュアスケート国別対抗戦、ジャパンオープンならば各国の代表チームが頂点を目指して共に戦うのだが、ロシア国内で行うとなると誰が誰に対抗して戦うことになるのか、今の時点でははっきりしない。一番人気のバージョンがトゥトベリーゼ・チームVS「プリュシェンコ・エンジェルズ」の対決、またはモスクワVSペテルブルグの対決だ。なぜならばこの2大都市がロシアの中でも最も秀でたフィギュア選手の人口が高いからだ。

チーム対抗戦というのがいかにうまい案であり、今のパンデミックという状況で選手には救いとなるかについて、世界ジュニア選手権で史上初の2冠を果たした女子シングルのエレーナ・ラジオノワ選手は、スプートニクからの取材に次のように語っている。

「私自身、チーム対抗戦は世界国別対抗戦、ジャパンオープンと幾度か参加したことがありますが、そういう場にはいつも独特の雰囲気があります。選手は自分の演技だけに責任を感じるのではなく、チームのために頑張るという気概を感じるのです。これは心的には責任が倍加するので負担はシリアスですよ。だって自分のチームに恥をかかせかねないんですから。ロシアでは今までチーム別対抗戦は行われてきませんでしたから、こうしたフォーマットでやってみるのは有意義でしょうし、自分の力にさらに自信をつけてくれるでしょう。」

ラジオノワさんはここで、所属スクール、チームに関係なく2チームを編成する妙案を出した。最優秀選手らをくじ引きで分けるという方法だ。

「各スクールがペア、シングルの数が十分足りている というわけではないので。その点、全種目をこの前のロシア選手権での上位10人でくじびきしてチームを編成するなら問題は生じません。今シーズンはめちゃくちゃになってしまいました。だからもうひとつ試合の場が増えれば、選手には難しい技を行う時の自分のプラスもマイナスも再度評価するチャンスが生まれます。」

コーチ、振付師業をスタートしたばかりのラジオノワさんは、こうした雰囲気があの、フィギュアをみんなが熱く愛している日本にはいつもあるとしてさらに次のように語っている。

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「日本では観客席は何時だって満席です。お客さんはどの選手にも温かい声援を送ります。これが、選手が余計なことを頭からはねのけ、神経を集中させ、(これから行くのはお祭りじゃなく、試合なのだ)と認識を新たにするのを大いに助けてくれるのです。お気に入りの選手がリンクにあがると、日本人のファンは結果によらず献身的な姿勢を示します。これはロシア人の観客も日本人に学ばねばならないことだと思いますよ。自分の好きな選手に温かく、心からの声援を送るということを。」

功労コーチで五輪男子金メダリストのアレクセイ・ウルマノフ氏も感染状況が改善され、スウェーデンでの世界選手権の開催が誰にも何にも邪魔されることなく、滞りなく行くよう期待している。

「今年の世界選手権は、五輪に出る各国の代表団の選出がかかっているため、その開催の重要性が何倍にも膨れ上がっていることはみんな理解しています。ですから、フィギュアスケートの世界のトップを決める大会を今年開催するため、ISUはあらゆる限りを尽くすだろうと思います。確かに世界のコロナウイルスの状況を見れば、こうした決定を下すのは信じがたいほど難しいことは誰に目にも明らかではありますが。」

組織側は、世界選手権は開催されたとしてもおそらく無観客になることは間違いないと強調している。それでも開催ではファンが大会の雰囲気を直接味わうことのできるよう、今まで他の開催で用いられてきたすべての技術が使われることになるという。


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