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    安倍首相

    自らを平和主義者とみなし、米国人を平和愛好家と考える安倍首相について

    © REUTERS/ Gary Cameron
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    アンドレイ イワノフ
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    29日、安倍首相は、参議院で安保関連法案を検討する特別委員会で発言し、今回もまた、自衛隊の権限を拡大する法案が、憲法の平和主義の原則を変える事はない点を強調した。

    安倍首相は、次のように述べているー

    「日米同盟の絆をさらに強化することによって、戦争を未然に防ぐ抑止力はより強化され、また、日本が国際社会とさらに連携し、地域や世界の平和のために協力することによって、より世界は平和になっていくだろう。」

    モスクワ国際関係大学のアンドレイ・イワノフ上級研究員は、平和の強化に貢献したいとする安倍首相の意向は、尊敬に値するものとしながらも、米国との軍事同盟を強化する事で、それができるとの首相の期待については、驚きを禁じ得ないでいる。イワノフ上級研究員の見解を、皆さんに御紹介したい-

    「多分、安倍首相は、米国のオバマ大統領を大変尊敬し、大変信用しているのだろう。一方オバマ大統領は、米国のみが世界中で平和と自由、そして民主主義を守るのだと演説するのが大好きなのだろう。20世紀中盤、米国は確かに、まずソ連がナチス・ドイツを壊滅させるのを助け、続いてソ連の支援を受けて軍国主義日本を壊滅させ、実際世界の平和と自由、そして民主主義を守った。戦後は長らく、米国は、ソ連を出所とする、共産主義の脅威と戦った。その際、彼らは、2つの体制の平和共存や平和的競争を訴えるソ連の提案を無視した。そして1991年末、ソ連邦及び社会主義陣営の崩壊と共に、共産主義の脅威が消滅したが、米国の野望を押しとどめるものもなくなり、米国人は、世界中に自分達の価値観を積極的に植えつけ始めた。

    残念ながら、米国人達は、それを必ずしも平和的手段のみで行ったわけではなかった。こじつけられた口実で、彼らは、ユーゴスラビア、イラク、アフガニスタンで戦争を始め、リビアやウクライナを含む一連の国々では、カラー革命を起こすか、あるいはそれを支援した。こうした米国の『自由と民主主義の輸出』による罪なき一般市民の犠牲者は、何百万とは言えないまでも、すでに何十万にも達している。そもそも米国は、ほんの200年と少しの歴史の間に、数多くの戦争を起こしてきた。様々な時期に直接米国の侵略を受け犠牲となった国々として、メキシコ、キューバ、ニカラグアなどがまず挙げられる。

    しかし誰も一度も米国を国際法廷に引き出さなかった。それゆえ今も米国人達は、武力を用いて、世界中に自分達の価値観を確立させ、実際上は自分達の利益を守る権利があると主張し続けている。そうした事を一人で行うのは難しいために、米国は、欧州ではNATOに頼り、アジアでは、特に日本に頼ろうと欲している。

    これまでのところ『自由と平和と民主主義』を米国人が守ろうとする時、それには独立国家への侵略や一般人の大量殺戮を伴ってきた。それなのに、安倍首相はなぜ、米国流に平和や自由を守る事が、より平和的だなどと期待感を表明するのだろうか? 安倍氏は、それほどに素朴な人間なのだろうか? そうした人物が、政治家としての権利をお持ちになり、軍事面を含めて、日本のような大国のリーダーで、果たしてあるべきなのだろうか? 日本の皆さんに、今まだ安保関連法案の討議が終わっていないうちに、この問いに是非答えて頂きたいものだ。後では、残念ながら、もう遅すぎるからである。」

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    日米関係, 安倍晋三, 米国, 日本
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