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    高速増殖炉「もんじゅ」原発

    日本の核燃料サイクル政策と安全保障政策はリンクしている

    © 写真: IAEA Imagebank
    日本
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    徳山 あすか
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    先月、原子力規制委員会が文科相に対し、高速増殖炉「もんじゅ」の運営主体を変更するよう勧告を出した。菅官房長官はこれに対し重く受け止めるべきだとし、「国民の信頼を得る最後の機会。不退転の決意でこの勧告に対応する」と述べている。

    また、政府の核燃料サイクル政策の方針に変更がないことをあらためて明らかにした。現在の核燃料サイクル政策を放棄するということは、日本がプルトニウムを保有しておく大義名分を失うことを意味する。日本政府として、それは避けたい選択だ。

    もんじゅに反対する市民団体「ストップ・ザ・もんじゅ」代表の池島芙紀子氏は、3つの重要な問題を提起するため、26年前に同団体を立ち上げた。

    池島代表「この会を立ち上げたのは、大事故になれば日本列島の半分を失う、とまで言われているもんじゅの危険性への危機感からで、それが一番大きい理由です。また税金の無駄遣いをやめさせなければいけません。もんじゅは実用化の目処がないにもかかわらず、すでに1,1兆円の税金がつぎこまれ、年に223億円の維持費がかけられています。そして、もんじゅから発生する高純度(98パーセント)のプルトニウムの問題があります。この高純度のプルトニウムは、核兵器に転用可能で、特に小型核兵器の製造に最適なものです。タカ派の政治家たちは、これをいざ有事というときの切り札として持っておきたいのでしょう。」

    ストップ・ザ・もんじゅでは、もんじゅ反対の100万人署名(2回)、公開討論会、ロビー活動、地方議会への働きかけ、原発被害にあったチェルノブイリや福島の子どもたちへのチャリティなど様々な取り組みを行っている。そのほかにも、放射能という目に見えないものを可視化することが大事だと考え、もんじゅのある敦賀にて10年間風向調査をし結果をまとめたり、白木浜から沖へ出て船からハガキを流す海流調査も行ってきた。いざ放射能が流出した場合にどうなるかをシュミレーションするためだ。結果、流出した放射能は東日本全体をぐるっと回って、太平洋岸まで到達することがわかった。また、毎年秋に大規模な集会を開催してきた。今年は世論の高まりで、今までになく新しい参加者が多かった。

    もんじゅ事故時の放射能の流れ
    © 写真: ストップ・ザ・もんじゅ
    もんじゅ事故時の放射能の流れ

    池島代表「今年はもんじゅだけではなく、『もんじゅも原発もいらない、戦争いやや!関西集会』と題して行いました。このイベントで明確にしたかったのは、日本の核燃料サイクル政策と戦争政策はバラバラではなくて、統一した安部政権の野望であるということです。中でも、もんじゅが国の原子力政策と戦争政策を結ぶ重要な位置に立っているということを明らかにできたと思います。元衆議院議員の服部良一氏は『日本の核武装疑惑とプルトニウム』という題で講演し、もんじゅを含めた核燃料サイクル政策を中止し、もうプルトニウムの利用はせずに、国内貯蔵分に関しては固化して直接処分をする、海外に預けている分については、国際管理にすることが我々のとるべき道であると提言しました。日本は既にプルトニウムを47.8トンも保有しており、これは由々しき問題です。」

    また、池島代表は国会議員のアンケートや自身のロビー活動の経験から、もんじゅを含めた核燃料サイクル政策について、内心では「もうやめるべきだ」と思っている政治家が相当数いる、と確信を持っている。実際、政治の第一線を離れて本音を話せる場合は多い。例えば小泉純一郎元首相は、先月相模原市で行った講演の中で、原発は安いエネルギーだと言われて、自分自身も含めて国民は信じたが、とんでもない話だったと回顧している。また小泉氏は、もんじゅを一体どうやって維持することができるのかと疑問を投げかけた。

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