02:30 2020年11月25日
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26日、民主党の岡田克也代表と維新の党の松野頼久代表は、新しい党を結成する事で合意に達した。この出来事が意味するものと、新党が直面するだろう問題点を、スプートニク日本記者は、ロシアを代表する東洋学者でモスクワ国際関係大学教授のドミトリイ・ストレリツォフ氏に聞いた。

ストレリツォフ教授はまず、次のように指摘した―

「新しい野党結成プランは、私にとって意外なものではなかった。日本は、新たな選挙シーズンに入っており、今年与党が衆参同時選挙に打って出る可能性が高まっている。この事は、野党の前に、野党陣営内の再構築及び再編プロセスを加速化すべきだ、との課題を提起している。

そうした措置の一つと考えられるのが、今回の民主党と維新の党の合流プロセスだ。しかし新しい党は、いくつかの問題にぶつかるだろう。まず第一に、カリスマ的なリーダーを探し出す必要がある。民主党の岡田代表は、あまりカリスマ的指導者になる事はできないだろう。第二に、その選挙公約だ。民主党は、多くの点で、その政治的スローガンに期待が集まり一度政権の座についたものの、それらをあまり実現できず、政権を維持できなかった。この事を、有権者達はよく覚えている。現在、民主党の前には、社会政策や経済における国家の強い役割を否定する保守的な右派政党である与党自由民主党に取って代わる新しい選挙公約を示すという問題が立ちはだかっている。

問題は、民主党が現在まで、建設的な政策を示すのではなく、基本的に、自民党批判という戦術をとって来た事にある。そして今、新しい政党にとって必要になって来るのは、自分の居場所を見つける事だ。例えば、強力な社会政策を提唱する事に活路を見いだせるだろうし、年金システム維持のための安定した財源の模索、税制改革、国の財政状況の健全化といった問題に集中するのもいいだろう。しかしその際重要なのは、やり過ぎて、前のようにポピュリズムに陥らないようにする事だ。」

次にスプートニク日本記者は、ストレリツォフ教授に、対外政策において、新党に何が期待できるか、聞いて見た―

「ここにおいて、思いがけないことを期待すべきではない。民主党は、米国からの独立という考え方で失敗した。彼らの路線は、日米関係に損失をもたらした。民主党政権の末期、野田首相の時代に、それは修正されている。おまけに、この独立路線は、日本社会でも不人気だった。特に日本が置かれた地政学的状況を考慮した場合、人気が無かった。民主党の政策は、対ロシア及び対中国関係でも、上手くいかなかった。安倍首相が政権の座に着くまでに、日本は、外交的孤立に陥っていた。それゆえ、新党の外交政策は、自民党時代の路線を堅持する事になるだろう。」

最後にスプートニク日本記者は「野党は、防衛領域での改革にブレーキをかけようとするだろうか?」との問いをストレリツォフ教授にぶつけてみた―

「すでにブレーキはかけられていない。法律は採択された。しかし法律は、分析すれば分かるように、大変慎重で妥協的なものだ。日本が、何か急に軍事大国になったなどと言ってはならない。新党は、恐らく、この方向では積極的な措置は取らないだろう。もし民主党が、主要な野党というイメージを目指すのであれば、彼らにとって今、顔を変えて、自分達は以前に比べ団結し、党内の意見の相違を克服し、首尾一貫したプログラムを提起する能力があるのだと示す事が重要だ。しかし私は、今のところ、民主党が、維新の党と同盟を組んだとしても、そうした党になれるとは見ていない。恐らく今起こっている事は、次の選挙サイクルに向けた何らかのリハーサルだろう。主要野党として民主党に匹敵するものは、日本にはない事ははっきりしている。恐らく、日本の政治プロセスは、二大政党制の方向に発展してゆくだろう。しかし多くの事は、民主党自体がいかに自分自身を改革できるか、その能力にかかっている。」

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