00:32 2020年10月21日
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今月6日から7日の2日間にわたりウラジオストクで開催される東方経済フォーラムで、露日首脳には協議すべき案件が山積みとなってきている。その一つとされるのが、日本の北極開発への参入だ。

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一体、日本は北極圏にどのような関心をもっているのだろうか。日本研究センターのヴィクトル・パヴリャテンコ研究員は、自身の見解をロシア通信社「ナショナル・ニュース・サービス(NSN)」の8月30日付インタビュー記事『日本は北極で特権的な立場を望む』の中で示した。

「北極圏に対する日本の関心は極めて具体的なものです。それは、アジアを経由してヨーロッパに到達するための最短であり、それ故に最も収益性の高いルートのことです。この北極海航路を利用するにあたり、日本は特権的な立場を取りたいと考えているのです。また北極圏は鉱物資源も豊富で、その埋蔵量は今後100年分に相当すると言われています。」

露日学術提携による既存事業の多くが北極地方の全面的調査に関するものであることも、不思議ではないだろう。調査テーマとしてまず挙げられるのは、地球全体の長期気候変動予測の基礎となるべき気象調査である。それ以外にも日本の関心は、エネルギー事業や、北極海航路による将来的な海上輸送、北極圏の資源量の研究、環境・安全問題などにも向けられている。

パヴリャテンコ氏は、北極分野で更に緊密な提携を望む日本政府の声が、強まる対ロシア制裁を背景に出されていると強調しつつ、「日本はG7メンバーとして対ロシア制裁方針に従わなければなりません。しかしその一方で米国は、自国にとって収益性が見込める都合のよい分野に関しては、禁則事項を全て無視してロシアとの協力関係を継続しています。このようなダブルスタンダード的な政策はよくあることです。日本は今後、北極分野でロシアと提携するため、制裁への加担を回避できる方法を探すことになるでしょう」と指摘した。

また、安倍総理はプーチン大統領との会談中に、北極分野における日本の何らかの優先権を求めるのではと同氏は推測する。例えば、北極開発に関する規則の作成に加わることで、その規則が日本にとって最適な条件となるようにしたいのだという。「もはや多くの国が注意を向けない国際法もありますが、北極に関わる一国としてその規則策定に携わるのは、将来性のある役割でしょう。日本政府は、北極海航路と北極全体に関心を示している国々の中で、特権的な立場を最小限の物的貢献によって手に入れたいと考えているのです」とパヴリャテンコ氏は述べる。

同氏の見解をあたかも証明するかのように、8月29日~30日にヤマル半島サベッタ村で行われた北極評議会第7回加盟国会合に日本の代表団も出席した。これについては、ロシア政治経済紙「コメルサント」の8月30日付の記事「日本の投資家がヤマル事業に参加予定」でも取りあげられている。会合冒頭にヤマロ・ネネツ自治管区のドミトリー・コブィルキン知事が述べたところ、ヤマル半島の投資事業は、世界で最も有望なプロジェクトの一つ。実際のところ、現時点における2025年までの投資総額は1000億米ドルを超えている。ヤマル半島に世界各国から既に60社もの企業が集まり仕事を進める中、日本の投資家たちは利益を取り損ねないためにも急ぐ必要があるだろう。

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経済, 露日関係, 北極, ロシア
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