長崎県の神社 外国人の参拝制限を発表

CC BY-SA 3.0 / Opqr / わたづみ
わたづみ - Sputnik 日本
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長崎県対馬市の和多都美(わたづみ)神社は、外国人の参拝を無期限で停止、制限すると発表した。同神社の神職がこの対応をとることに決めた経緯をツイッターで公開し、ネット上で話題を呼んでいる。

和多都美神社の神職の説明によれば、同神社は韓国人ガイドや韓国人観光客のマナーの悪さに手を焼いてきた。絵馬をかける板にハングルの落書きをされたり、神社境内で飲食をされたり、ガイドに神聖な拝殿に土足で上がられたりと、迷惑行為を受けるたびに改善を期待してを注意してきた。神職は今まで、双方が理解し参拝できる状況を作り出そうと努力してきたという。

そんななか、2019年12月28日に韓国人ユーチューバーが和多都美神社を隠し撮りし、神社および個人の人権を侵害する映像を流したため、神舎側は韓国人観光客の参拝の制限に踏み切ったという。

​このツィートに対する反応は賛否両論。同神社を訪問する韓国人観光客の中に迷惑行為をする者がいるからといって、韓国人全員を十把一絡げにして、全員参拝禁止とするのはおかしいという意見と、地元人の書き込みらしく、今まで耐えてきた他の迷惑行為を列挙し、賛同するという声と分かれているが、神職のツィート上では一見して賛同の声が多い。

一方、弁護士ドットコムニュースがこの処置の合法性について作花知志弁護士に取材した記事を紹介しているが、作花弁護士によれば外国人の参拝を禁止するとの措置は日本の法律上許されない可能性がある。作花弁護士は、神社への参拝は、憲法20条で保障されている信教の自由という基本的人権に関わる行為と指摘し、そうである以上、問題行動を行ってない者に対してまで参拝を禁止することは、人権を制限することになると説明している。

これに対する和多都美神社の神職のツィートは、対象となる韓国人観光客が余りに多く、年間何百件もの法的対応が必要となり、作花氏の見解は現実的ではないと反論。また、弁護士ドットコムニュースはタイトルに「外国人の参拝禁止」と表記しているが、神職は「禁止」とはどこにも書いておらず、明らかな印象操作だと反論。

対馬は釜山からフェリーで1時間と韓国に近いため、多くの日帰り旅行客でにぎわってきた。決して大きくない対馬を訪れる韓国人ツーリストの数は年間36万人とも40万人とも言われていた。それが日韓関係の急激な冷え込みから、韓国人の間では日本旅行は人気がガタ落ち。対馬に来る韓国人は9割減となり、地元の観光業、飲食店も大きな打撃を受けている。その一方で韓国人観光客のマナーの悪さによる弊害も地元人から多々挙げられている。許可もなく店内を撮影され、YouTubeに掲載された靴屋さんや、禁止されている撒き餌漁を平然と行う釣り客に業を煮やし、韓国人お断りを決めた釣り民宿もある。

和多都美神社の神職は「これ以上、信仰の場を破壊する行為は絶対に許しません」と書いている。宗教施設を訪問する際に敬意を示し、マナーを順守するよう求めるのは当然で、イタリアのカトリック教会でもロシア正教会でも同様なのだが。

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