NHKによると、13日までの一週間で報告された患者の数は全国で57人。日本の国立感染症研究所によると、毎年この時期は数万人以上の症例が報告されていることから、例年より大幅に少ない状況が続いている。
山形大学医学部の本郷誠治教授(ウイルス学)は、インフルエンザ患者が全国的に少ない要因として、新型コロナ対策のマスク着用と手洗いなどの消毒が徹底されている点を挙げている。
また、日本とは季節が反対の南半球で冬の7、8月にインフルエンザの流行が起きなかったことも指摘している。NHKによると、オーストラリアで5月以降にインフルエンザで亡くなった人はゼロで、感染者数も去年の7.3%に留まっていた。本郷教授は最後に、国際便が停止したことで人々の移動が制限され、国内に持ち込まれるウイルスが少なかった点を挙げている。
その一方で本郷氏は、新型コロナウイルス感染でインフルエンザウイルスの増殖が抑えられるという「ウイルスの干渉」の可能性については、「国民の1%もコロナに感染しておらず、国内でウイルス干渉があったとは考えにくい」と指摘している。
国立感染症研究所は、インフルエンザの流行開始は年によって遅いこともあり、引き続き感染状況に注意し、対策をとることが必要だと述べている。
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