東日本大震災直後に始めたイチゴ栽培 地域復興の支えに

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イチゴ - Sputnik 日本, 1920, 12.03.2021
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東日本大震災から10年が経過した。この地震による大津波で宮城県沿岸地域は壊滅的な被害をうけたが、10年後の今、1粒1000円という高級イチゴがこの地域の復興を支えている。米ブルームバーグが報じている。

宮城県山元町はイチゴ栽培が盛んなエリア。しかし、2011年3月11日に起きた大津波で農地は甚大な被害を受けた。

当時東京でIT企業を経営していた岩佐大輝さんは震災直後に故郷の山元町に向かった。津波により変わり果てた故郷の姿を見た岩佐さんは一念発起し、地元特産のイチゴで復興に尽力することに決めたという。

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NHKの取材で岩佐さんは、「震災前から衰退が始まっていた故郷をもとに戻すだけの復興なら意味が無い」と語っている。やるなら日本一、世界一のいちごを目指したいと心に決めたという。岩佐さんは震災から4ヶ月後、農業生産法人GRAを設立した。

当時、岩佐さんはイチゴ栽培については素人だった。一からイチゴ栽培について学びながら、栽培ハウスの管理には最新技術を取り入れた。震災の翌年である2012年には「ミガキイチゴ」というブランドが完成。

GRAは年間400トンのイチゴを生産しており、今ではデパートのフルーツ売り場や洋菓子店など日本全国約300店舗に販売し、グループ全体の売り上げは10億円に達した。またGRAは、官民ファンドから3億3000万円の資金を調達。岩佐さんによると、今後はアジアなどへの海外展開を考えているという。

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