2010.09.19 , 11:04

世界大学ランキング 選定の基準は何?

世界大学ランキング 選定の基準は何?

 世界の大学ランキングを編纂しているQS(クアクアレリ・シモンズ)社によれば、今年のランキング・ベスト200に入ったロシアの大学は、モスクワ大学一校のみで93位だった。なお中国の大学からは、二校がベスト200入りを果たしている。

 ランキングの残りのほとんどを占めるのは、英語圏の大学で、なかでもイギリス及びアメリカの大学がベスト20に並び、それにヨーロッパやカナダ、オーストラリアの大学が続くといった構図である。

  QS社の世界大学ランキングは、以前は新聞「タイムス」の付録として知られていたが、昨年「タイムス」に重大な要求が提起された後、この付録は独立し、一方「タイムス」は、他の会社の助けを受けてランキングを準備するようになった。そちらの結果も最近発表されたが、そもそもそこにはロシアの大学はランク入りしていない。ベスト50は、またもやヨーロッパやアメリカの大学ばかりで、北京大学が37位に入っているに過ぎない。 両方のランキングは共に、多くの指標に基づいて決められているが、主要な判断基準は、30%以上の重要性を持って扱われる論文の引用数だ。つまり、判断の三分の一が、その大学の学術論文がどれだけ多く引用されたかに左右されるわけだ。しかし、ここで指摘しなくてはならないのは、論文といっても英語で書かれたものだけで、それが英語の雑誌に掲載された場合のみに限られるという点である。

 ここ数年、ロシアの大学は、こうしたランキングでは常に、目立たない存在であり続けている。大学の指導者達は、だいぶ以前から、QS社や新聞「タイムス」が発表する結果について不満を示し、昨年などは、スキャンダルにまで発展した。ロシアの大学の学長たちは、英語圏諸国の大学にひどく有利に働くランキングの作成方法は正確ではないとして批判を加えた。確かに、ランキングのベスト10はなぜか、アメリカやイギリスの大学ばかりだ。

 ロシア議会下院・国家会議教育委員会のガジメット・サファラリエフ副委員長は「大学の活動を評価する基準を、わずかばかり変え、必要な大学に必要な地位を渡している可能性がある」事を示唆し、次のように指摘した-

 「ああしたランキングを作っている人々は、ある操作をしているように思えてならない。なぜなら、まず第一に、すべては一つの事、誰が判断するか次第だからだ。 第二に、どういった指標が評価されるのか、どのように大学の順位が決まるのかという点だ。皮肉を言えば、もし『正しく』この問題にアプローチするならば、たいした大学でなくても上位を占めることができる。我々が重視するのは、国際的な評価という一つの指標であり、これはQS社などのランキングとは別のものだ。」

  ここでもう一つ、影響力を持つ世界大学ランキングを紹介しよう。上海大学が、大学の学者達の貢献度、ノーベル賞など権威ある賞の受賞数、学術雑誌での発表件数などを参考にし世界500大学のアカデミックなランキングを作成したものだ。それによれば、モスクワ大学は74位、ヨーロッパ地域では23位である。 このランキングに対しても批判がなされている。今度は、ヨーロッパの側からだ。彼らは「評価が客観的でない」として不満を表している。しかし何も驚く事はない。中国は英語圏の国ではなく、大学ランキング作成の基準は、自ずと別であり、上位に英語で授業をする大学がズラリと並ぶような事はないからだ。  

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