2011.01.12 , 18:01

活発化するロ米原子力ビジネス

活発化するロ米原子力ビジネス

 ロシアとアメリカは、民間での原子力エネルギー協力を拡大してゆく意向だ。原子力の平和利用分野での協力についてのロ米合意が11日効力を発したが、これは、そうした協力の新しい可能性を開くものとして注目されている。メドヴェージェフ大統領も明言しているように「そうしたパートナーシップは、ビジネス領域のものであり、政治を絡める必要はない」。

  2008年5月に調印され、11日に発効した合意は、グローバルな核兵器拡散の脅威と戦う手助けとなるテクノロジーの共同開発にとって新たな展望を開いており、またロ米両国の企業がイノベーション技術を用いた燃料を含め、よりクリーンで安全性の高い原子力エネルギーを商業レベルで開発・生産する新たな可能性を生み出すと期待されている。

 「ロシアの声」記者は、クルチャトフ原子力研究所のアンドレイ・ガガリンスキー国際部長に話を聞いた―

  「合意の批准は、極めて時宜に応じたものだった。アメリカは同様の合意を50カ国以上との間で結んでおり、ロシアはそれ以上の数の国々と合意を結んでいる。これまで、原子力開発の草分けであるロ米間には、そうしたものがなかったが、今回の合意発効で、異常な状態に終止符が打たれた。この事は、多くの方面での協力を容易にしている。

 合意は、ロシアにとってもアメリカにとっても大変有益だ。なぜならアメリカは、廃棄物が再利用される循環式の核燃料サイクルを発展させる作業に取り組まなかったため、このところ多くのものを失ってしまったからだ。アメリカは、ロシアで実験をしたり、我々の実験施設を利用する事に大きな関心を抱いている。」

 又合意発効の別の重要性について、エネルギー発展基金のセルゲイ・ピーキン代表は、次のように指摘した―

 「合意の意義は、国外での、とりわけ南米やアジア諸国でのロシアのプロジェクトに関して、米国務省側からの妨害が減るだろうという点だ。米国務省は、これまで絶えず、そうした国々でのロシア企業の活動に対し、かなり神経質に反応してきた。今回合意が発効したことで、妨害される心配は低くなり、ロシア企業は安心して仕事ができるようになるだろう。」

 世界の濃縮ウラン市場におけるロシアのシェアは、およそ40%だ。そしてアメリカのストックの5分の1は、ロスアトムのものである。昨年一年だけで、ロ米間ではほぼ50億ドルの契約が結ばれた。専門家達は、合意が効力を発すると共に、ロシアのテクノロジーによるアメリカでの濃縮ウラン工場建設プロジェクトが活発化するだろうと見ている。

 また学者達の意見によれば「高速中性子炉製造の分野及び原子炉開発の所謂『発展途上国』向け輸出用小型・中型原子炉製造の分野で、より積極的にパートナーシップが発展する可能性がある。さらに原子力領域のあらゆる学術研究及び実践面での、ロ米合弁企業の設立プロセスが簡素化するだろう」との事だ。

  •  
    シェアする