2013.01.23 , 14:54

地政学的ランドシャフトの変貌

地政学的ランドシャフトの変貌

ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は、水曜、モスクワで開かれた記者会見の中で、「世界はかつてない過渡期を迎えている」と述べた。外相は、このプロセスは「新たな勢力分布に基づく、地政学的ランドシャフトの変貌」を伴うものになる、と指摘。また外相は、中東や北アフリカの複雑な情勢、朝鮮半島問題、イランの核開発プログラム問題に言及した。

   日本との関係については、外相によれば、領土問題において日本政府が一方的なアプローチを取ることは有益でない、とモスクワでは考えられている。また外相は、平和条約の締結という問題は、法的な次元で解決される、と述べた。外相によれば、日本の森善朗元首相は、ロシア訪問の中で2国間の平和条約締結問題を取り上げる可能性がある。さらに外相は、モスクワは日本の安倍晋三首相の訪問を待ち受ける、と述べた。

   モスクワは、北朝鮮政権が国際社会の呼びかけを聞き入れ、朝鮮半島の非核化に関する交渉に復帰することを期待している、と外相。そのためには、平壌は、国連安保理決議の要求する枠内にとどまる必要がある。外相は、6者協議再開の条件整備のためにロシアが出来ることはすべてする、と約束した。北朝鮮が12月に行った弾道ミサイル発射について国連安保理が採択した制裁措置に関しては、外相は、この問題についてのロシアの評価は安保理の他の構成国と一致している、と述べた。

   外相は、ロシアが試験的な枠組の中でベトナムおよびNZとともに自由貿易圏の創設の展望を話し合うことを約束した。「我々にとって、これは相対的に新しい作業形態だ。もしも成功したら、その経験をASEANの他の国にも拡大していける」と外相。ロシアとASEANの協力関係については、外相は「貿易、投資、ASEAN諸国との共同経済プロジェクトの規模が絶えず成長していくこと」への期待感を表明した。

   シリア情勢については、外相は、反政府勢力は断固として軍事闘争路線を撤回せず、西側諸国がこれを奨励している、と指摘した。中国を例外として、ロシアのパートナー諸国は、反対勢力をシリア政府と交渉のテーブルに就かせる努力を行っていない、と外相は強調している。

   シリアの政府・反政府両陣営を交渉のテーブルに就かせる全ての試みは、2012年、水泡に帰した。外相はこのように見なしている。その責任は、反政府派を支援し、バシャール・アサド政権に対する彼らの非妥協的な闘争に駆り立てている西側諸国にある、と外相は指摘している。

   ―両当事者を交渉のテーブルに就かせる努力ということについては、非常に残念なことに、局外の当事者によるこうした試みは見られなかった。ロシアはこれを試みた。我々はシリアの全ての勢力に会談をもつことを提示した。しかし残念ながら、シリア問題に加担している他の当事者、ジュネーヴで結成されたこの局外勢力は、反政府派とのコンタクトにおいて否定的なシグナルを送り続け、その一方で、政府陣営とは一切コンタクトを取ろうとしていない。反体制派は彼らの支援を利用し、自身の強硬な立場を維持している。すなわち、いかなる政権といかなる交渉を行うことも拒否する、という自らの立場を。

  外相によれば、ロシアにとっての優先事項は、何らかの地政学的な目的を達成することではなく、地域の情勢の安定を築くことである。

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