2013.07.21 , 16:49

スノーデン問題 首脳会談は中止となるか?

スノーデン問題 首脳会談は中止となるか?

   ロシアは、米国のオバマ大統領のロシア訪問中止に関するいかなる通知も受け取っていない。ロシアのペスコフ大統領報道官が伝えた。これは、米中央情報局(CIA)の元職員エドワード・スノーデン氏のロシアへの一時亡命に関する決定が、露米首脳会談に影響を及ぼすことがないということを意味している。スノーデン氏がモスクワのシェレメチボ国際空港のトランジットゾーンで暮らし始めてから1ヶ月以上が経過したが、スノーデン氏は今週にも、トランジットゾーンから出られるかもしれないという。

   ペスコフ報道官が19日に伝えたところによると、オバマ大統領のロシア訪問に向けた準備は、組織面ならびに協議の内容についても通常通りに進んでいる。米ホワイトハウスのカーニー報道官は18日、オバマ大統領はロシアで開催されるG20サミットに参加する意向だと伝えた。ロシアのマスコミの一部は、米国のマスコミと同じように、プーチン大統領とオバマ大統領の会談が中止されるかもしれないと報じた。専門家たちは、スノーデン問題が悪用される危険性について警告している。政治学者のレオニード・ポリャコフ氏は、9月初旬に予定されているG20サミットまでに、スノーデン氏の亡命申請の審査結果は出ない可能性もあるとの考えを表し、次のように語っている。

   「亡命申請の審査結果がでるまでにはまだ時間がかかるため、オバマ大統領が困難な立場に置かれることはないだろう。申請の審査には3ヶ月かかると見られているため、スノーデン氏の亡命審査結果が出るのは10月中旬ということになる。すなわち、ペテルブルグで開かれるG20サミットまでに亡命が認めら得ることはないということだ。原則的として、スノーデン氏が暴露を止めることに合意した場合、ロシアは亡命を認めるだろう。これは全く正常なことだ。」

   政治亡命と一時亡命では、申請方法および申請審査の結果が出るまでの期間に違いがある。公式には、一時亡命の申請をしてから審査結果が出るまでの期間は、最短で5日。スノーデン氏は7月16日に連邦移民局に申請した。スノーデン氏の弁護士を務めるアナリトリー・クチェレナ氏によると、土・日を除いて考えた場合、7月24日にも審査結果が出る可能性がある。またクチェレナ氏によると、スノーデン氏がロシア国籍の取得を申請する可能性もあるという。

   多くの専門家は、スノーデン氏はこの後、難民認定申請をするのではないかとの見方を表している。ロシア憲法には自国民の引渡しを禁止する条項があるため、手続きが行なわれている最中にスノーデン氏が米国へ引渡されることはないという。米国務省の報道官は先週、米国は「公平な裁判」を行なうため、スノーデン氏の帰国に全力をつくしているとの声明を再び表した。スノーデン氏が米国に戻った場合、公平な裁判は行なわれるのだろうか?政治学者のセルゲイ・ミヘエフ氏は、次のような見解を表している。

   「スノーデン氏は米国へ戻らない。なぜなら米国へ帰った場合、容疑事実がでっちあげられるからだ。米国人は他の国の人権を求めることが好きだが、自国では全く妥協することがない。スノーデン氏は、米国で反逆者だと考えられている。そのためスノーデン氏が米国領内に入った場合、すぐさま制裁が加えられるだろう。スノーデン問題は、米国人にとって外交政策の大失敗を意味している。米国は、元情報局員1人の暴露を前になす術がない。米国は他の者たちへの見せしめとして、 スノーデン氏を必要としている。」

   ロシアへの抗議として、ロシアで開かれるソチ五輪のボイコットを呼びかける米議員たちもいた。一方で、ロシア嫌いで有名な共和党のマケイン上院議員は、モスクワオリンピックのボイコットについて言及し、ソチ五輪のボイコットに反対した。米国では、情報漏えい対策として機密情報へのアクセス権限の見直しが行なわれている。

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