2013.07.23 , 13:43

   現在、モスクワ芸術家会館では、東洋のインテリア展が開かれています。展覧会はまるで魅惑的な東洋の国々を旅しているように感じさせるもので、会場を歩いていると、インドのラジャ、タイの王様、日本の皇族になったかのような気分になり、ひとつひとつの展示品に古くから伝わる魔法のような技術を発見することができます。

   また展覧会では、東洋哲学のレクチャーやインドのダンスショー、着物の展示、書道のマスタークラス、そして東洋の伝統料理の試食などが行われています。というのも、この展覧会は多くのロシア人にまだまだ知られていない東洋の文化をより近く感じてもらおうという目的で開かれています。主催者は2000年にオープンしたギャラリー「マハラジャインテリア」で、展覧会ではすべての作品が販売されています。これについてアートディレクターのアンゲリナ・ジュラヴリョワさんは次のように述べています。

   «この展覧会はわたしたちのギャラリーにとって珍しいもので、貴重な意味をもつものです。今回、デザイナーたちは宮殿に似せた展示を行いました。インドの宮殿2つ、それに日本の皇居、タイの王宮です。これを作るのには大変な労力を要しました。というのも古い東洋の雰囲気を出すのには、最小限のものを使うということが求められるからです。すべての展示物はオリジナリティがあり、ユニークで、その多くが歴史を感じさせるものです。わたしたちは展覧会のために、インド、タイ、日本、ベトナム、インドネシアを訪ね、それぞれの国の職人やアンティークショップの経営者と会い、そしてその専門企業に出向いて契約を交わしました。ですからすべての品はロシアに合法的に運んできたものです。展示品販売の目的は買っていただく方に、家を美しく飾ってもらい、東洋の雰囲気を楽しんでもらうということです。一方、展覧会そのものの目的は、ロシアの人々に東洋文化を知ってもらうということです»。

   展覧会では、日本の展示物にも大きな関心が向けられました。とりわけ美しい着物は衣類でありながら、芸術品とも呼べるものです。着物に描かれた絵柄は手描きで、職人たちは多くがかなりの年齢であるものの、彼らの技術はまったく衰えを感じさせません。また古いつい立や浮世絵、火鉢、人形、銅像、サムライがつけていたかつら、それに20世紀初頭に作られたヤマハのオルガンなども展示されました。しかもこれらの品々は単に見るだけでなく、買うことができるのです。アートディレクターのアンゲリナ・ジュラヴリョワさんにもう一度、お話をうかがいました。

   «日本の展示物にさまざまなものを加えようというアイデアは、わたしたちも参加した展覧会「サムライ・戦いの芸術」を開催した後、生まれたものです。その展覧会では16世紀から17世紀のかなり歴史のある品々が展示されました。しかし今回私たちはもっと身近で手に入りやすいものを展示しています。またビンテージものの着物から、インテリア用品、さまざまな芸術品まで幅広い日本の文化を紹介しています。デザイナーたちは日本が大好きです。なぜならそれを評価するには非常に繊細なセンスが求められるからです。たとえば、普通のロシア人の目にはありふれたただ使いこなされただけの急須の中に美しさと優雅さを見出すことができるのが日本人です。それに日本人は茶道の器を何時間でも眺めていることができます。この粘土ができた場所の自然に思いをはせ、職人の素晴らしい技術とその色の美しさに驚嘆するからです。概してそれは目に見えるものの裏に隠された美なのです»。

   ヨーロッパとアジアの狭間にあるロシアはヨーロッパの文化にも、そして東洋の文化にも惹かれています。しかしながら、西洋の文化はロシア人にとってある程度、メンタリティーとしても近いものがありますが、東洋の文化はまだまだロシア人には「素晴らしい、謎に満ちたもの」なのです。

 

 

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