2013.09.23 , 17:27

ロシア南部で世界最古の「ダム」が見つかる

ロシア南部で世界最古の「ダム」が見つかる

   ロシア南部のクラスノダール地方で世界最古の「ダム」が見つかった。人類の治水・利水の歴史は見直しをせまられる。実に一万年以上前に構築された貯水設備である。かつて最古のダムは4500年前にエジプトで造られたとされていた。

   ロシア地質学会の調査隊はクラスノダールのとある洞窟内にユニークな粘土の盛り土を発見した。新石器時代のダムであるという。洞窟内に浸入した水を溜めるためのものだと見られる。

   調査隊のリーダーを務めたヴャチェスラフ・イワノフ氏は語る。「土壌サンプルが採取され、ロシア科学アカデミーの地質学研究所が分析を行い、人の手で造られたものであるとの仮説を立証した」。年代も、一万年前のものと定められた。つまり、これは最古のダムであり、いま、人間の利水・治水の歴史は書き換えられることになる、ということだ。かつて最古のものとされたのは、エジプトはナイル河畔の、4500年前に構築されたものであった。

  今回の発見を受けて、クラスノダールのその洞窟は、いま「ダム洞窟」と名付けられた。

   「ダム洞窟」について、次の仮説が唱えられている。新石器時代後期、人々は、この地を狩猟の拠点として見初めた。とある洞窟に水の浸入を見とめ、その水を溜めることを思いついた。水を安全かつ利用しやすい場所に導き、溜める、ダムが構築された。それがこの「ダム洞窟」である。

   実は「ダム洞窟」の発見そのものは、30年前になされている。1980年代、この洞窟に、セラミックの容器が発見されていた。製陶用ろくろの発明以前のものだ。

   イワノフ調査隊長は語る。「今回発光ダイオードの非常に明るい探照灯とともに調査を行ったことで、かつて全く目立たなかったものも克明に照らし出され、全く新しい洞窟として調査を行い、重要な発見を遂げることが出来た」。

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