2013.12. 4 , 17:09

ロシア LNG輸出を自由化

ロシア LNG輸出を自由化

   ロシア産液化天然ガス(LNG)の外国市場への輸出の道が緩和された。ロシアのプーチン大統領は、LNGの輸出を自由化する法律に署名した。これにより、ガスプロム以外の企業も、外国へLNGを輸出できるようになる。

   LNGを輸出できるのは、LNG工場を建設するライセンスを保有し、資本金の50パーセント以上が国から出資された大陸棚開発に取り組む企業だ。輸出権を得ると見られているのは、有望なプロジェクト「ヤマルLNG」を進める「ノヴァテク」と、積極的にガス事業を展開している「ロスネフチ」。また、「ガスプロムネフチ」や「ザルベジネフチ」も潜在的なメリットを受け取ることが可能だ。証券会社「ウラルシブ」のアナリスト、アレクセイ・コキン氏は、ロシア産LNGの主な輸出市場は、燃料需要が急速に高まっているアジア太平洋地域の国々だと指摘し、次のように語っている。

   「現在アジア太平洋地域の市場では、潜在的な消費者である中国、日本、韓国などとできるだけ早急に契約を結ぶことが重要だ。最初に市場に参入した企業は、最もよい条件を得るだろう。『ノヴァテク』や『ロスネフチ』などのロシアの輸出業者は、これまで法的権限がなかったため、供給を保障することができなかった。」

   現在ロシアで稼動しているLNG工場は、「サハリン2」プロジェクトの枠内のLNG工場のみ。ガスプロムが50パーセント以上を出資している。だが「ノヴァテク」は、「中国石油天然気集団(CNPC)」とフランスの「トタル」と共同で「ヤマルLNG」プロジェクトに取り組んでおり、「ロスネフチ」にもサハリンプロジェクトがある。ヤマル工場の生産能力は、年間およそ3000万トン、サハリン工場の生産能力は、年間およそ1000万トンになる見込み。すでに最初の購入先もある。例えば、「ノヴァテク」から中国や欧州がLNGを購入する予定だ。「ガスプロム」もLNG事業を発展させる意向だ。現在サハリンプロジェクトを年間1500万トンレベルにまで拡大する可能性について検討されているほか、ウラジオストクに工場を建設する計画もある。

   なお、LNGの輸出自由化によって、ロシアの生産企業間で価格競争が起こることはないと見られている。ガスプロムによると、アジア太平洋地域の新興国市場は、供給される全ての燃料を消費できるという。中国だけでも今後数年間で、ガスの消費量が2倍以上に増加すると予測されている。そのほか、LNGの輸出自由化に関する法律では、供給企業の調整行動に関するメカニズムについても規定されている。

   LNG市場は、世界で急速に成長している市場の一つで、7年間で80パーセントの伸びを記録した。現在、世界のLNG生産量に占めるロシアの割合は5パーセント未満だが、今回の輸出自由化に伴い、2030年までに2倍以上に上昇する見込みだ。これによりロシアの北極海大陸棚開発は発展し、エネルギー分野へは新技術が導入され、産業の発展が促進されるだろう。

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