2014.02.22 , 10:56

ガスプロム、サハリンでガスのみか石油までも発見

ガスプロム、サハリンでガスのみか石油までも発見

   ガスを探したら、石油も出てきた。「サハリン‐3」プロジェクトのための予備調査を行ったガスプロムは、大陸棚の産地に黒い黄金を発見した。これ、ロシアでも最大の埋蔵地かも知れない。ガスプロム社の前に、そしてロシアの前に、新たな展望を開く発見だ。

   中間的な評価では、そこには4億6400万トンの石油が眠っている。またガスも、当初より1000億単位多い、6820億立方米が埋蔵されているという評価になった。

   「サハリン‐3」はロシアで最も有望なプロジェクトのひとつである。「サハリン―ハバロフスク―ウラジオストク」ガス供給システムの燃料基地となり、極東の人々のガス需要を満たす役割を担うものだ。「サハリン‐3」には4つの大陸棚埋蔵地が含まれている。そのうちのひとつ、ユジノクリンスクで、今回、ガスとともに、石油が発見された。水深150m地点での発見だった。今やガスプロムは、プランの修正を迫られている。国家エネルギー研究所のセルゲイ・プラヴァスードフ所長は次のように語っている。

   「何をなすべきか、理解しなければならない。一つには、石油を採掘し、それを輸出する。すぐそばには巨大なアジア市場があるのだ。日本、中国、韓国。これはまさに、「サハリン‐1」「サハリン‐2」プロジェクトで行われていることである。また一つには、かの地に石油加工工場を建設する。だがいずれにせよ、石油製品は主に輸出に回されることになるであろう。なぜならサハリンの市場にはこれほどの量を受け入れる用意がないからだ」

   いずれの場合にせよ、――と専門家は続ける――石油というのは、ガスよりも「お得な」商品である。石油は「サハリン‐3」プロジェクトの利益率を数倍にも高める。新発見の油田によって思わぬ収入を得たガスプロムは、その資金を投資政策に利用することが出来る。ロシアの国庫も税収で潤う。最も控えめな計算によっても、国庫は1000億ドルの臨時収入を得る。

   石油の採掘、および石油製品の輸出が始まれば、その経済効果は一層大きなものとなる。ロシア石油ガス産業組合のゲンナージイ・シュマリ総裁は次のように語っている。

   「国内で加工し、既に製品化された石油製品を世界市場に供給する。このパターンが最も妥当だと思う。第一に、新たに雇用が生まれる。第二に、石油製品の価格は採れたままの石油の価格より平均して25%高い。経済的観点からも政治的観点からも、これは非常に面白い。なかんずく今ちょうどアジア太平洋地域が燃料資源を強く必要としている」

   新油田の強みは、それが日本や中国、韓国とすぐ隣り合っているということだ。そのことにより、石油そのものにせよ石油製品にせよ、原価の面で大いに得となる。エネルギー発展基金のセルゲイ・ピキン総裁は次のように語る。

   「最終消費者まで最小限の輸送手段で届けることが可能だ。このことは、当該プロジェクトの競争力に影響する。ガスプロムは高い確率でプロジェクトにパートナーを引きこむことに成功するだろう。とりわけ、大陸棚のガスと石油を同時に採掘する経験を有するパートナーの参加が見込まれる。そのことによって、これら資源の採掘の技術と速度は高まるだろう」

   ガスプロムは採掘のやり方を修正することになりそうだ。石油の埋蔵地とガスの埋蔵地が隣り合っているときは、定石では、黒い黄金の方を先に採掘しなければならない。つまり、プロジェクトの技術的・経済的根拠を変更しなければならないのだ。それはそもそも策定中の段階にあったので、特段の困難は起こらないはずだ。

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